携帯電話メーカーのフィンランドNokiaは10月2日(現地時間)、「Symbian OS」用のプラットフォーム最新版「S60 5th Edition」をリリースした。タッチ機能や大画面モードを統合するなどユーザーインタフェースを大幅に強化した。
最新版では、タッチ画面に対応、スタイラスおよび指による入力が可能となる。また画面解像度を強化し「Widescreen」モードをサポート、大画面を利用し、ビジュアル効果を改善した端末を設計できるとしている。また、Webブラウザ「Web Browser for S60」では「Adobe Flash Lite 3」もサポートした。これらの機能強化により、インターネットの利用を快適にするという。
「S60 Web Runtime」を実装することで、ウィジェットなどの「S60 Platform Services」に対応する。これにより、Web標準に基づいたアプリケーションが、カレンダー、アドレス帳、GPS、メッセージング、オーディオ、動画などのS60のアプリケーションや機能と容易にやりとり可能となる。Web開発者は、JavaScriptやAdpbe Flash Actionscriptなどから、Platform Servicesにアクセスできる。
高度センサー技術を利用するためのフレームワークを新たに統合、電話がかかってきたら端末を下にして消音モードにするなど、使い勝手を改善できるという。また、写真や動画を端末上でキャプチャ/編集できるエディタの搭載など、マルチメディア機能も強化した。
Open C++のサポートを統合、Standard Template Library(STL)などのC++ライブラリを利用できる。Open CおよびOpen C++を利用する開発者は、既存のスキルとコードを活用してS60に対応するアプリケーションを開発できるという。
Nokiaは同日、S60 5th Editionをベースとした最初の端末として、「Nokia 5800 XpressMusic」を発表している。
S60 5th EditionのSDKや開発ツールは、Nokiaの開発者向けサイト「Forum Nokia」よりダウンロードできる。