2日、HPは法人向けのタフでセキュアなノートPCブランド「HP EliteBook」の発表会を行った。HP Directplusでの販売開始日は10月下旬を予定。価格は、大画面モバイルワークステーションモデルの「HP EliteBook 2730p NoteBook PC」が23万1,000円から。

日本HP 副社長執行役員 岡隆史氏

発表会では、まず日本ヒューレットパッカード 取締役 副社長執行役員 パーソナルシステムズ事業統括の岡隆史氏が登場。HPの法人向け事業についての現状を語った。HPは、日本のPCとPCサーバーの合計した市場において、第3四半期は前期比較で売り上げで15%、台数で20%アップした。これは、シェアでいうと第4位となる。

こうした背景から、コンシューマーだけでなく、ビジネス向けPCとワークステーションもコアビジネスとしてよりいっそう力を入れていくのが今後のHPの方針だという。シンクライアントPCに力を入れ始めているのもその表れだ。そしていま、「HPが企業向けノートPCの分野でも本気だと見せたい」ということで、タフさとセキュリティを重視した新ノートPCブランド「EliteBook」を発表した。

日本HP プロダクトマネージャ 山上正彦氏

ブランド名発表後、プレゼンターは日本ヒューレットパッカード パーソナルシステムズ事業統括 モバイル&コンシューマビジネス本部 プロダクトマネージャの山上正彦氏に変わった。山上氏はまず、ビジネスノートに求められる要素として、「強固なセキュリティ」「耐久性の高いハードウエア」「使いやすさ」を挙げ、そのすべてに応えられるのが「EliteBook」だと語った。

岡氏とEliteBook5モデル

ここで登場したのが、「HP EliteBook 2530p Notebook PC」「HP EliteBook 2730p Notebook PC」「HP EliteBook 6930p Notebook PC」「HP EliteBook 8530w Mobile Workstation」「HP EliteBook 8730w Mobile Workstation」の5モデル。

セキュリティは、指紋認証システムとEliteBookで新搭載された「ファイルサニタイザ for HP ProtectTools」で保持する。耐久性は、「HP DuraCase」と呼ばれるフルマグネシウム合金ボディやアルミニウムとの2層構造の天板などが生み出している。最後の使いやすさは、「HP QuickLook2」というクライアント管理しやすいツールで実現している。

特に耐久性には自信があるそうで、数々のデモンストレーションを行っていた。まず、金たわしで天板をこするデモ。アルマイト処理された天板は、かなり力を込めても傷がつかなかった。次に行われたのは、面耐荷重実験。ノートPCの上に20kgのおもりを5個乗せ、さらにその上に65kg山上氏が乗り、さらに山上氏が50kgのバーベルを持つというものだ。合計215kg。こんなハードな実験も難なくクリア。実験は10秒で終了となったのだが、これは山上氏の体力的な問題からであった。最後は落下実験。山上氏が電源の入ったノートPCを頭の位置から無造作に木の床に落とす。それでもPCの駆動にはなんの問題もなかった。驚きまくる報道陣とは裏腹に、デモを行う山上氏の気軽さが印象的であった。

金たわしでこすっても傷がつかない天板

合計215kgの面荷重に楽々と耐えるボディ

この高さからあっさりと落とす山上氏

これらの堅牢性は、今回発表された5モデルのうちタブレットPCの「2730p」を除いた4モデルがすべて備えている。ビジネスという、堅牢性が非常に求められるシーンで活躍してくれることだろう。