カードローンを利用している人に多いのが、複数のローン会社から借りているケースです。もちろん1社でとどまればそれにこしたことはありません。借入金額や毎月の返済日・返済額も容易に把握できるからです。

しかし、様々な事情で複数のローン会社を利用している場合、毎月、何日までに最低いくら返済しなければいけないのか、借りている会社ごとに覚えておくのは大変です。そんな悩みを解決してくれそうなのが、今話題のおまとめローンです。

今回取り上げたのは、東京スター銀行のおまとめローン「バンクベスト」とオリックス信託銀行の「バンクアシスト」です。

コマーシャルでおなじみの「バンクベスト」

「完済人はじめます」というテレビコマーシャルで話題になっているのが東京スター銀行のおまとめローン「バンクベスト」です。

実はこのコマーシャルに登場している3人には人物設定があります。たとえば唯一メガネをかけているサラリーマン風の男性は中間管理職で名前は斎藤さん。大阪生まれの大阪育ちで、妻と2人の子どもがいるそうです。この斎藤さんどこかで見たことがあると思った人も多いはず。そうです、テレビ朝日系のドラマ『相棒』で警視庁鑑識課員米沢守に扮し、味のある芝居をしている六角精児さん。相棒は5月に映画化され爆発的な大ヒットとなっていますが、この「相棒シリーズ」の初のスピンオフ映画として、この米沢守を主役とした『鑑識・米沢守の事件簿』が来春公開予定です。話がそれましたが、おまとめローン「バンクベスト」です。

名前のとおり借金を完済するための借り換え専用ローンです。仕組みは、毎月複数の消費者ローンなどに返済している借金を、東京スター銀行が代わりに一括返済してくれるので、後は毎月1回、最長7年以内に東京スター銀行に対して借金を返済していくというものです。

借り換えの対象となるローンは、銀行や信販会社、消費者金融会社、カード会社からの消費者ローン、カードローン、クレジットキャッシングなどの無担保のフリーローンに限定されています。

利用できるのは、満20歳以上60歳未満の給与所得者の人で、前年の年収が200万円以上。同行指定の保証会社の保証が受けられることが前提です。

借入できる金額は、50万円以上1,000万円以下(10万円単位)で、このバンクベストを申し込んだときの借入対象ローン残高の範囲内に限ります。つまり、その時点での借金の額が限度額ということです。借入期間は1年以上7年以下(1年単位)。利率は年利10.5%~14.5%(保証料を含む)です。

返済方法は元利均等返済方式で、返済日は毎月8日。銀行が休みの場合は翌営業日です。事務取扱手数料、繰上返済手数料は必要ありません。

この「バンクベスト」には、女性向けの「バンクベスト」レディースもあります。仕組みや金利、金額とも商品概要は通常のバンクベストと同じですが、問い合せなどは女性専用ダイヤルにかけることで女性スタッフが、また契約もプライベート空間で女性スタッフが対応してくれます。

ボーナス返済も併用できる「バンクアシスト」

オリックス信託銀行のおまとめローンは「バンクアシスト」です。基本的な仕組みは東京スター銀行と同じで、複数のローンを同行がまとめて返済し、利用者はその肩代わりしてもらった借金をオリックス信託銀行に返済していきます。

利用できるのは、国内に在住している申し込み時の年齢が20歳以上60歳未満、かつ完済時が65歳の誕生月までの、前年分の税込年収が400万円以上の給与所得者。そして、保証会社であるオリックス・クレジットの保証が受けられ、団体生命信用保険に加入できる人です。

借入できる金額は100万円以上500万円以内(1万円単位)で、見申し込み時の借換対象ローン残高の範囲内に限ります。借入期間は1年以上8年以内(1カ月単位)。利率は年利10.0%~14.5%(固定)で、審査で借入利率が決まります。

返済方法は元利均等分割返済で毎月の返済額は一定。また借入金額の30%以内まではボーナス返済を併用することもできます。返済日は毎月20日(銀行休業日の場合は翌営業日)、口座から引き落としされます。 契約時に5250円(消費税込)の事務手数料と借入金額に応じて印紙代が必要です。また、一部繰上げ返済の場合の手数料はありませんが、全額繰上返済の場合は所定の手数料が必要です。

同行には、年収600万円以上の人を対象に、最高700万円までとワイドで、利率は年利5.9%~9.5%と低利な「バンクプレミア」という銀行などの無担保個人向けローンを借り換えできるローンもあります。