若者層を対象とするマーケティング調査のM1・F1総研はこのほど、貯蓄と消費に関する意識調査を行い、その結果を発表した。調査は、首都圏1都3県在住の20~34歳の仕事を持つ未婚男女937人を対象に行われたもの。
調査によると、毎月のお金の使い道で「計画的に貯める」と答えたのが男性平均33%に対して女性平均35%、「使ってしまう」と答えたのが男性平均36%に対して女性平均38%と、いずれも女性のほうが男性より高い。M1・F1総研では、女性のほうが貯蓄意識も消費意欲も高く、メリハリのある貯蓄と消費状況が見られると分析している。
貯蓄について尋ねたところ、生活や趣味を我慢してでも貯蓄に回したいと考えている人は男性約35%に対し女性は約40%。貯蓄の目的では男性は住宅や車の購入資金、女性では結婚資金や旅行といった項目が挙がった。しかし、男女とも最大の理由として挙げられたのは「漠然とした将来への不安から」。この理由を挙げたのは女性に多く、実に4人に1人が貯蓄の主目的として回答している。
「今後最もお金をかけたいもの」について問う質問では、男女ともに多くの人が挙げたのは「自分の感性に合うもの」で、男性では1位、女性では2位だった。男性では「知的好奇心を満たせるもの」が2位を占めた。一方、最も多くの女性が挙げたお金の使い道は「自分磨きができるもの」。3位は「自分を表現するもの」。この傾向は実際の消費行動にも反映されており、女性が旅行のために支出する金額は男性の1.3倍、衣服や靴に掛けるお金は男性の1.7倍とのことだ。
M1・F1総研ではこうした結果を踏まえ、女性の消費を喚起・促進するためには消費によって自分がどのようになれるか、どのように見られるかという「素敵な未来の自分像」をイメージさせることが効果的であると分析している。なお、調査結果の詳細はM1・F1総研のWEBサイトで公開されている。