独ケルン・メッセで開催中のphotokina 2008(フォトキナ)の会場でニコンは、デジタル一眼レフカメラを中心としたブース展開で来場者の注目を集めていた。
ニコンブースで特に人気だったのは、同社のデジタル一眼レフとしては初めて動画撮影に対応した「D90」と、フルサイズセンサーを搭載した「D700」。もちろん「D3」や「D60」なども来場者を集め、カメラに近づくのもままならないほどだった。
D90は、APS-Cサイズ(ニコンDXフォーマット)のフラッグシップ機である「D300」の機能を踏襲し、新たに動画撮影機能「Dムービー」に対応したデジタル一眼レフ。フルHDではなく720pの動画ながら、ニコンレンズを使った多彩な動画撮影が可能。少し遅れて登場したキヤノンの「EOS 5D Mark II」はフルHDの動画撮影が可能だが、実売では半額以下のD90で動画撮影できるというのがポイントだ。
液晶は3.0型約92万ドットと大型かつ高精細で、新たに追加された「Lv」ボタンによってライブビューに手軽に移行できるようになった。ライブビュー時の機能も強化されており、顔を検出してAFを合わせる顔認識AFも搭載している。
D90と同時発表されたのがGPSユニットの「GP-1」。撮影画像に、緯度、経度、標高、日時を記録してくれるので、Google Earthなどの地図上で撮影画像を確認できるようになる。利用するには、カメラのアクセサリーシューにGP-1を装着し、ケーブルでD90のGPSと表記された端子に接続することで利用する。
対応するのはD90に加えてD3、D700、D300、D2HをのぞくD2シリーズ、D200で、D90以外はカメラ前面にある10ピンターミナルにケーブルを接続する形だ。
発表されたばかりの「AF-S NIKKOR 50mm f/1.4G」はケース内の展示のみ。開放F値がF1.4と明るい大口径の標準レンズで、SWM(超音波モーター)による静かなAF、9枚羽根の円形絞りなどの性能を備える。国内では12月発売、価格は6万円 |
ニコンでは、コンパクトデジカメの「COOLPIX P6000」でGPSを内蔵。同じく緯度や経度を測定して画像に埋め込むことができるようになっており、GPSに力を入れている。GPSは測位に時間がかかるのが難点だが、画像管理の新しい仕組みとして注目されており、今後のニコンの取り組みにも期待したい。