「Chrome 400 Ultra Low Power(ULP)」シリーズ |
米S3 Graphicsは24日(現地時間)、モバイル向けの新GPU「Chrome 400 Ultra Low Power(ULP)」シリーズを発表した。消費電力の低さが特徴で、同社はミニノートでもHDビデオの再生やDirectX 10.1対応のゲームが可能になるとアピールしている。
デスクトップ向けの「Chrome 400」シリーズと同様に、統合シェーダアーキテクチャを採用し、MicrosoftのDirectX 10.1に対応するGPU。Windows VistaのAeroをサポートしており、ビデオエンジン「ChromotionHD」の搭載により、Blu-rayの再生も可能。省電力技術「PowerWise」も備えている。
ラインナップとしては、「Chrome 430 ULP」「同 435 ULP」「同 440 ULP」の3種類が発表されている。
430 ULPは薄型軽量ノート向けとされており、TDPは7W以下。メインストリームクラスのグラフィック性能を統合チップセット並の消費電力で提供するとしている。435 ULPはその上位に位置するGPUで、Blu-rayのデュアルストリーム、ピクチャ・イン・ピクチャ(PiP)もサポート。メモリはDDR2を搭載する。
最上位GPUの440 ULPには高速版のコアが搭載されており、高度なレンダリングオプションを指定してのデュアルストリーム、PiPにも対応。メモリはGDDR3をサポートしており、こちらはデスクトップ代替ノートでの採用が想定されている。
出荷はすでに開始。すでに富士通が430 ULPを搭載する「FMV-BIBLO MG/B80N」を発売しているが、富士通以外で採用を予定しているメーカーがあるかどうかは不明。ちなみにChrome 400シリーズは、富士通の65nmプロセスで製造されている。