三菱電機は25日、家庭用ルームエアコン「霧ケ峰ZWシリーズ」を発表した。発売日、価格などは表の通り。
同シリーズは、同社ルームエアコンの最上位機種。「ムーブアイ」の名前が付けられているモデルには、温度を検知するためのセンサーと、気流コントロール技術が採用されている。センサーと気流コントロール技術により、人の周りにだけ積極的に空調を行うことで、部屋全体を冷暖房するよりも大幅に省エネできるというのがムーブアイシリーズの最大の特徴だ。
昨年モデルに搭載されていた「新・人感ムーブアイ」では、エアコンが設置されている部屋の温度、人の居場所、人の動きの3つを検知していた。2009年度モデルに搭載される「ムーブアイFit」では、これに、空間の認識の機能をプラス。搭載されているセンサーは計8個。30秒感覚で部屋全体をスキャンし、空間認識3Dエンジンにより部屋全体を94のブロックに分割、その部屋の温度を熱画像に変換する。これにより、冷暖房を行う場所を的確に認識。ムーブアイを使用しない場合に比べて、最大で約65%の省エネ効果が見込めるとのことだ(従来機では最大約60%)。
また、ビッグWフラップが搭載されており、従来よりも、1.6倍の風速を発生させる。暖房時には、素早く足元に暖気を運ぶと同時に、風を人体に直接当てないことで、肌の乾燥を防ぐ。また、冷房時にも、天井に冷気を這わすことで、快適さを高めることが可能だ。
さらに新モデルでは、節約した電気代やCO2の排出量が目で確認できるという新しい機能が搭載されている。室内機の右下には液晶パネルが搭載されており、電源をオンにすると、まず、設定されている温度での1時間あたりの電気代を10秒間表示。設定温度を変更すると、すぐに再計算が行われる。運転中は体感温度を表示し、電源をオフにすると、その運転でかかった電気代を表示する。リモコンには「電気代」と書かれたボタンがあり、このボタンを押す度に「1回の運転での電気代」「1か月分の電気代」「ムーブアイによって節約できた電気代」と、表示が切り替わる。また、「CO2量」と書かれたボタンもあり、これを押すと「1回の運転でのCO2排出量」「1か月のCO2排出量」「ムーブアイによって削減されたCO2の排出量」と表示が切り替わる。
さらに、本体には、葉っぱの絵が書かれたインジケーターも搭載されている。こちらは、葉っぱが1枚のときには約30%、2枚のときには約40%、3枚のときには65%の省エネが行われていることを示している。
エアコンの清潔性についても向上。新たに「クリアフッ素コート熱交換機」を採用している。従来の熱交換機は、アルミ製のフィンに親水性のコーティングが行われていた。フィンに付着した汚れは、エアコンのドレン水で洗い流されることになる。ただし、この場合、油汚れなどの疎水性の汚れには強いが、綿ぼこりなどの親水性の汚れにはあまり効果がない。またドレン水で洗い流すことが前提のため、暖房時には効果がないという問題があった。クリアフッ素コート熱交換機では、親水性のコーティング層に疎水性のフッ素粒子をナノレベルで配合。親水性/疎水性、どちらの汚れも弾くうえ、暖房時でも有効だ。また、従来機同様「フィルターお掃除メカ」「オゾンシャワー洗浄」も採用。エアコンの通風路全体にわたって、クリーンな環境を実現する。
型名 | 定格冷房能力 | 電源 | 発売日 | 推定小売価格 |
---|---|---|---|---|
MSZ-ZW229 | 2.2kW | 単相100V | 11月7日 | 19万8,000円前後 |
MSZ-ZW259 | 2.5kW | 21万8,000円前後 | ||
MSZ-ZW289 | 2.8kW | 10月31日 | 23万8,000円前後 | |
MSZ-ZW369 | 3.6kW | 24万8,000円前後 | ||
MSZ-ZW409S | 4.0kW | 単相200V | 25万8,000円前後 | |
MSZ-ZW509S | 5.0kW | 28万8,000円前後 | ||
MSZ-ZW639S | 6.3kW | 12月26日 | 30万8,000円前後 | |
MSZ-ZW719S | 7.1kW | 32万8,000円前後 |