Googleの携帯向けOS「Android」を搭載した初の携帯端末「T-Mobile G1」が米国で登場した。Android開発の米Google、端末の開発メーカーである台湾HTC、そしてG1の独占提供キャリアである米T-Mobile USAの3社は9月23日(米国時間)に米ニューヨーク市内で記者会見を開催、その機能の数々やオープンプラットフォームならではのメリットをアピールした。

T-MobileのChief Technology and Innovation OfficerであるCole Brodman氏は冒頭の挨拶で「今日がモバイル・インターネットの世界を変える記念日となる。初のAndroid端末をリリースすることで、オープンなプラットフォームを大衆の携帯市場へと持ち込んでいく」と、今回の発表が1つの大きなマイルストーンとなった点を強調した。会場にはこのほか、T-Mobileの親会社であるDeutsche Telekom(ドイツテレコム)のChristopher Schlaffer氏、GoogleでAndroid開発ディレクターのAndy Rubin氏、HTC CEOのPeter Chou氏の計4名が出席し、それぞれのAndroidに対する思いを語った。また発表会の最後にはスペシャルゲストとして米Google創業者のLarry Page氏とSergey Brin氏の両名が登場「Geekがいろいろいじれる端末」としてのAndroid端末の魅力を紹介している。

イベントの後には特設会場が用意され、何十台ものAndroid端末を前にデモストレーションが行われていた。少々触っただけのファーストインプレッションだが、ソフトウェアの動作は全体に軽く、きびきびと動いていた印象だ。ボタンの数が少々多めなので最初は操作にとまどうが、慣れればこちらのほうが目的の機能を簡単に呼び出せるかもしれない。基本はメニューボタンから機能一覧を呼び出して、BlackBerryなどにも搭載されているジョグボールを使ってカーソル移動やクリック動作を行う。タッチパネルで画面スクロールやクリックもできるが、少々パネルの感度が弱いこともあり、ハードウェアキーを直接触ったほうが操作がやりやすかった。またWebブラウザの拡大縮小も比較的容易で、フルブラウザで多くのコンテンツをそのまま閲覧できる。ただしまだFLASHには未対応のようだ。

このT-Mobile G1発表イベントについては、後ほど詳細レポートでより詳しく追いかけていく。

イベント会場となったニューヨーク市内のGuastavino's。ハドソン川を渡る橋の下がイベントスペースになっている

初のAndroid端末の名称は「T-Mobile G1 with Google」

会場には関連4ベンダのそれぞれの代表者が集まってG1を紹介した。左からHTCのPeter Chou氏、GoogleのAndy Rubin氏、Deutsche TelekomのChristopher Schlaffer氏、T-MobileのCole Brodman氏

Google創業者の2人もスペシャルゲストとして登場。左からSergey Brin氏、Larry Page氏

展示会場に置かれていたG1。キーボードを収納したノーマル状態

こちらはキーボードを引き出した状態。収納状態での画面が縦表示なのに対し、こちらは横表示となる

背面にはカメラのほか、中央部にGoogleロゴがプリントされている