ペンタックス(HOYA)は22日、小型軽量ボディで初心者にもわかりやすい操作性を備えたデジタル一眼レフカメラ「PENTAX K-m (ケーエム)」を発表した。発売は10月下旬で、価格はオープン。推定市場価格は本体のみが6万5,000円前後、「DA L 18-55mm F3.5-5.6 AL」付きのレンズキットが7万円前後、さらに「DA L 50-200mm F4-5.6 ED」を加えたダブルズームキットが8万円前後。
今回発売される「PENTAX K-m」は、一眼レフを初めて手にするファミリーユーザーや初心者を想定したエントリークラスの一眼レフカメラ。撮影シーンをカメラが認識し、自動的にモード設定を行なう「オートピクチャー」機能の強化や、ヘルプ機能、ボディ内手ブレ補正機能などを特長としている。
撮像素子はAPS-Cサイズ(23.5×15.7mm)、有効1020万画素のCCDを採用。撮像感度はISO100~3200。オート感度も可能。連続撮影は最高約3.5コマ/秒で、連続5コマまで撮影できる(JPEG記録時)。オートフォーカスの測距点は5点。すべてクロスタイプを使用する。ファインダーはペンタミラー方式で、倍率約0.85倍、視野率96%となっている。液晶モニターは23万ドット2.7型TFTカラー。ライブビュー機能は搭載していない。
ボディは小型軽量のステンレス製シャシーを採用し、手ブレ補正機構や基板の小型化などにより、122.5(W)×91.5(H)×67.5(D)mmというコンパクトなサイズを実現。重量は本体のみで525gに収まっている。また、電源は単3形電池を使用。省エネルギー設計により、単3形リチウム電池4本で1650コマの撮影を可能にした。
手ブレ補正機構はシャッタースピード換算で最高4段分の効果が得られる。また、この手ブレ補正機構を利用し、振動でゴミをふるい落とす働きも持っている。また、ゴミの付着状況は、新機能「ダストアラート」で事前に確認できる。
操作性はコンパクトカメラからのステップアップユーザーにもわかりやすくするため、基本操作用のボタン、レバーなどをグリップ側に集中させたレイアウトとした。また、各ボタンの役割や機能は、新たに設けられたヘルプボタンで説明が表示される。
人物、風景、接写などの撮影シーンに合わせて自動的に設定を行なう「オートピクチャーモード」はシーンの認識機能をさらに強化。新たに夜景ポートレートの自動認識も可能になった。また、白飛びを抑える「ダイナミックレンジ拡大」に加え、黒つぶれを軽減する「シャドー補正」を新たに採用した。
また、セットで組み合わせられるレンズ「DA L 18-55mm F3.5-5.6 AL」と「DA L 50-200mm F4-5.6 ED」は、従来モデルから軽量化された。ED(特殊低分散)ガラスの採用などで、諸収差を良好に補正している。