セイコーエプソンは19日、インクジェット複合機「マルチフォトカラリオ」シリーズの新モデルとして、スーパーG3対応FAXを搭載した「EP-901F」と、プリンター・スキャナー・コピーの3種類の機能を備えた「EP-901A」を発表した。店頭想定価格は「EP-901F」が4万円台半ば、「EP-901A」が4万円前後。10月8日の発売が予定されている。

「EP-901F」

「EP-901A」

「EP-901F」と「EP-901A」は、スタイリッシュな薄型ボディが特徴的なインクジェット複合機。プリンターヘッドユニットの移動空間を大幅に縮小することで、従来機種から体積比で約40%の小型化を実現。コンパクトにまとめられたボディは、リビングにおいても違和感のないデザインとなっている。両モデル共に、印刷物の仕上がりを確認できる3.5型カラーTFT液晶を搭載。操作パネルは、自由に角度を変えられるチルト式だ。7.8型の大型サイズで、ボタン等が操作しやすい位置にまとめられている。

また、基本4色インクにライトシアン、ライトマゼンタを加えた6色染料インク搭載で滑らかな階調による高画質表現が可能となった。さらに、インク噴射能力を飛躍的に向上させた「高速MACHヘッド」を採用することで一度に吐出するインクの量、吐出回数を増加。インクを5つのドットサイズで制御する「Advanced-MSDT」技術に合わせ、画像処理エンジン「REALOID」により、ダイレクト印刷の高速化を実現している。

改良が加えられた画像処理技術「オートフォトファイン!EX」を採用し、従来に比べ逆光写真補正が進化。人物撮影や背景など、写真全体のバランスを考えて逆光や色かぶりを自動的に補正するため、より自然な色合いでのプリントが可能だ。写真の顔を自動的に検出して補正する「ナチュラルフェイス機能」も搭載。実際よりも細く見えるよう顔の輪郭を調整する「小顔補正」や、より自然な肌の色を再現する「美白補正」の2種類の機能を利用できる。

新たな機能として「ノート罫線印刷機能」と「塗り絵機能」を搭載。ノート罫線印刷機能では、用紙に縦・横・マス目とさまざまな罫線を印刷することができる。メモリーカードからファイルを読み込み、画像を背景として印刷することが可能だ。塗り絵機能は、スキャンした画像の輪郭のみを抽出し、2階調化することで塗り絵のようなモノクロ印刷を可能にする機能。オフィスや自宅など、多様なシーンで使える機能が充実しているのも特徴的だ。

このほか、プリンタの状況を光って知らせる「LEDステイタスバー」やドット抜け印刷を軽減する「自動ノズルチェック」機能を採用。両機種ともに標準でADFを搭載し、A4用紙で最大30枚の書類をセット可能。普通紙と専用紙用の2段式カセットを採用し、自動両面印刷にもオプションで対応している。さらに、内蔵CD/DVDトレイによってレーベル印刷にかかる手間を軽減している点も特徴だ。

スキャナーの解像度は4800dpi。両機種とも標準で有線/無線LANに対応しているほか、オプションでBluetooth接続にも対応できる。サイズは、収納時で幅466×奥行き385×高さ19mm、使用時で幅466×奥行き582×高さ198mm。

(有泉亮佑 / デジタル・コンテンツ・パブリッシング)