「地図で八百屋を探す」から「市場で野菜を探す」検索へ
さらにターゲットを絞った検索を作ってみる。Web検索タイプの検索窓に、追加クエリとして「ラーメン」を設定。検索対象ドメインにラーメン情報サイトをいくつか登録する。ドメインの下位のディレクトリは入力しても無効となってしまうので、ブログサービスなどを利用した独自ドメインでないブログを登録すると、そのブログサービス全体が検索対象となる。質の高いブログをピックアップして検索対象にできれば、検索結果のクオリティにより信頼がおけるのだが、ここはYahoo!の検索エンジンに任せとなる。なお、検索窓のサイト内検索設定においては下位のディレクトリも有効となるため、特定のブログひとつを検索対象とすることが可能だ。
最後に、結果表示画面のロゴとカラーを設定。これで、地名や店名を入力すると複数サイトを横断してラーメンの情報を探せる独自の「ラーメン検索」が完成した。
同様に、こちらは検索対象に観光情報のサイトを複数登録して、追加クエリに「温泉」を設定。地名や条件を入力すれば、温泉関連の検索結果が表示される。あらかじめある程度絞ったうえで情報を探す形になるので、通常の検索よりも不要な結果表示が少ない。このように明確な目的を持って何かを探す場合には、ノイズが少ないことが大きなプラスとなる。
総合検索とは異なる価値を持つカスタムサーチ
検索サービスなしにネットを利用することは不可能だと思えるほど、ネットには情報が氾濫している。それだけ情報が増えているということは、ネットの利用目的や使い方が細分化しているということでもある。AND検索やドメイン指定などの検索オプションは今までも利用されていたものではあったが、これを"カスタム検索"としてひとつのパッケージに加工できること、そして誰でも利用できるツールにしたことで、総合的な検索サービスとは異なる価値を提供することが、このカスタムサーチの特徴と言えるだろう。
同サービスでは、作成した検索窓の利用法がWebサイトやブログにコードを貼り付ける形となっているが、この方法では主にサイトやブログへの訪問者向けに提供する形になる(もちろん自分でも利用できるが)。しかし、利用者が自分の利用目的に合わせてカスタマイズした検索窓なのだから、「MyYahoo!」や「Yahoo!ウィジェット」などで使えるようにツール化できれば、作成者本人がもっと活用することができるだろう。検索の機能面だけでなく、利用環境もより柔軟にカスタマイズできるようになることを期待したい。