ツムラ ライフサイエンスはこのほど、生薬「ホコウエイ根」の成分に、育毛・発毛に有用とされる「HGF(肝細胞増殖因子)産生促進作用」が含まれているのを新たに発見したと発表した。
ホコウエイ根とは、タンポポの根のこと。同社では、以前から育毛剤の開発に力を入れており、東洋医学の発想に基づいて育毛の効果が期待される生薬を検証していた。今回、ホコウエイ根に着目した理由としては、そのメカニズムが育毛について効果があると信頼に足る仮説がたてられたためとしている。
今回の検証ではマウスが用いられ、育毛・発毛効果があることを確認。また、皮膚を構成する細胞についての試験では、HGF産生促進作用があることを新発見し、その活性成分についても解明している。これらの詳細な研究結果については、19・20日に長崎で開催する「日本生薬学会第55回年会」で発表する予定だ。
ホコウエイ根を使った商品化について同社広報担当は、「1年以内の商品化を検討しております。詳しくは日本生薬学会で発表いたしますが、ホコウエイ根は従来品に比べ、育毛についてさらに有効な成分だと考えられています。自信をもって送り出せる商品になると思いますので、ご期待いただければと思います」としている。ホコウエイ根エキスは、すでに医薬部外品用の新規添加成分として承認を得ており、今後要注目の生薬となるだろう。