キヤノンは18日、インクジェット複合機「PIXUS MP」シリーズ5機種、インクジェットプリンター「PIXUS iPシリーズ」2機種を10月上旬に発売すると発表した。
各機種の店頭想定価格は、「PIXUS MP980」が3万7,000円前後、「PIXUS MP630」が2万8,000円前後、「PIXUS MP620」が3万円前後、「PIXUS MP540」が2万3,000円前後、「PIXUS MP480」が1万5,000円前後、「PIXUS iP4600」が1万6,000円前後、「PIXUS iP3600」が1万4,000円前後となっている。
また、ハイエンドアマチュア向けデジタル一眼レフ「EOS 5D MarkII」、高性能映像エンジン「DIGIC 4」を搭載した「PowerShotシリーズ」3機種、「IXY DIGITALシリーズ」2機種も発表された。
発表会では、まずキヤノンマーケティングジャパン 代表取締役社長 村瀬治男氏がデジタルフォト戦略を説明。その中で、PIXUSをフルモデルチェンジし、小型化・多機能化を進めながら、新インクとグレーインク採用により、小型化とともに写真画質を向上。これにより買い換えとホームプリントの促進を進め、家庭用プリンタシェア50%を目指すとした。
また、キヤノン 常務取締役 インクジェット事業本部長 清水勝一氏が、プリンターの新製品を紹介した。
2008年秋の新PIXUSは、美しく、速いが特徴。新エンジンと新インク、新写真用紙と進化した。特に新インクでは、フラッグシップ機「MP980」でグレーインクを採用。モノクロ写真の画像粒状感を低減し、安定したグレー色調を表現。冷黒調、白黒、温黒調とプロ並みのモノクロプリントが可能だ。新写真用紙との組み合わせで、Red領域の色再現範囲が大きく拡大。鮮やかな発色を実現した。また、新染料インクと新純正写真用紙の組み合わせで、写真の美しさと保存性が向上。対光性で約40年(キセノン光)、対ガス性で約20年(混合ガス)、アルバム保存は新純正写真用紙「キヤノン 写真用紙・光沢 プロ プラチナ PT-101」 で300年以上となった。
基本ニーズへの対応も向上。「MP980」は、前モデル「MP970」に比べプリントを高速化。L判フチなしは約29秒から約17秒に、A4フチありは約64秒から約40秒を実現している。1パス双方向プリントヘッドにより、レーザープリンタ並みの高品位普通紙文書を設定変更なしで実現した。
操作性も向上。「Easy-Scroll Wheel」「クイックスタート」「おまかせスキャン」など、専用操作ボタンの搭載で、やりたいことが簡単に行えるようになった。このほか、赤目補正機能が追加されたほか、手書きナビ、フィルム印刷など、対応機能も増えている。本体はコンパクト化され、「MP610」の場合、前モデル「MP630」に比べ、高さで-12mm、奥行きで-21mmコンパクトに。再生プラスチック利用で、CO2の排出量を削減した。