東京・銀座にて8月24日、プレイステーション 2専用ソフト『メモリーズオフ6 ~T-wave~』の発売記念イベントが開催された。会場にはヒロインの声を演じる新名彩乃、平野綾、後藤邑子のほか、オープニング、エンディングテーマを歌う村田あゆみと彩音が登場し、トークに歌にと、盛りだくさんの内容で来場者を楽しませた。
8月21日に発売されたPS2『メモリーズオフ6 ~T-wave~』。左が初回限定版で、右が通常版のパッケージ |
PS2『メモリーズオフ6 ~T-wave~』は、多くのファンを持つ恋愛アドベンチャーゲーム「メモリーズオフ」シリーズの最新作。季節は、前作『メモリーズオフ #5 とぎれたフィルム』から1年半後の秋で、記念すべき1作目と同じ「澄空」が舞台となっている。基本的な設定や世界観、雰囲気などは歴代シリーズを踏襲しつつも、最新作らしい魅力にあふれた作品に仕上がっている。
ヒロインたちの本音 - トークコーナー
イベントの最初はトークコーナー。遠峯りりす役の新名彩乃、箱崎智紗役の平野綾、嘉神川クロエ役の後藤邑子といった『メモリーズオフ6 ~T-wave~』のヒロインを演じる声優陣が登場し、本作についての感想やアフレコ時の裏話などが語られた。司会は、稲穂信役として「メモリーズオフ」シリーズを第1作目から支えてきた間島淳司が担当した。
ステージに登場した出演者たち。写真左から、司会を担当した稲穂信役の間島淳司、遠峯りりす役の新名彩乃、箱崎智紗役の平野綾、嘉神川クロエ役の後藤邑子 |
トークコーナーは、間島の質問に対して、各出演者が答える形式で行われた。ここではその一部を紹介しよう。
――『メモリーズオフ6』に出演することが決まったときの感想
新名「めちゃめちゃ緊張しました。『6』まで出ている人気作で、しかもこんな素晴らしい役をいただいたということで、すごく緊張したんですけど、本当に良いスタッフの方々に囲まれて、楽しく収録することができました」
平野「事務所の先輩の千葉紗子さんがこの作品の『2』に出てまして、それがちょうど私が声優デビューをした年だったんです。『6』のお話を聞いたときは、ちょっと運命を感じましたね。びっくりしました」
後藤「私もこの『メモリーズオフ』というタイトルは昔から聞いて知っていて、うちの事務所の先輩も出てまして……。すいません、誰か出てるかなって(笑)。頑張らせていただきますので、これからもよろしくお願いします」
「ナマステー」という挨拶とともに登場した稲穂信役の間島淳司が司会を担当 |
――『メモリーズオフ6』収録時の感想
新名「台本がすごく厚くて大変だったんですけど、さっきも言ったとおり、スタッフさんがすごい暖かかったです。私はけっこう、『褒められて伸びる』タイプなので(笑)、褒めて褒めて褒め倒されつつ、楽しく収録させていただきました」
平野「今回の智紗という女の子の役が、最近あまり演じていなかった奥手で大人しい役だったので、智紗のイメージをキープするのが大変でした。ちょっと気を抜くと元気よくしゃべってしまうので、頭が良さそうに聞こえるしゃべり方をするのが大変でしたね(笑)」
後藤「私もこの手の役は珍しいというか、普段はゆっくりなテンポの役をやることが多く、あまりテキパキとした生徒会長タイプを演じることは少なかったんですよ。でも、私自身はけっこう生真面目で、内面的には近いかなって。そして、見栄っ張りとは違うんですけど、みんなの前で少し格好をつけて、先輩であろうとするクロエがすごい自分と似てるなって共感しました」
収録中は褒めて褒めて褒め倒してもらったという、遠峯りりす役の新名彩乃 |
大人しい役を演じるのは久しぶりと語る箱崎智紗役の平野綾 |
――自分のキャラクターや収録を通して感じた『メモリーズオフ6』の魅力
新名「『6』に限ったことではないかもしれませんが、曲数が多いことですね。ゲーム中に何曲流れるのって言うくらい。そして、BGMがいいですよね。サントラを聴かせてもらったんですけど、『わあ、めっちゃいい曲や』って思いました」
平野「やっぱり、ひとりひとりのキャラクターの内面がすごく描かれているので、感情移入しやすいなって思いますね。一番感情が入るのは智紗なんですけど、そのほかのキャラクターのセリフを読んでみても、ちょっと共感できるところがあったりとか、すごくリアルも描かれてるなって感じました」
後藤「もう何か、みんなのいったとおりです(笑)。この『メモリーズオフ6』の特徴なのかもしれないんですけど、大きな事件が起きたりとか、そういうのじゃないんですよね。みんな日常の中で、もしかしたら学生時代に経験したかもしれないくらいの小さなイベントの積み重ねで、絆が深まっていくというところが共感しやすいんじゃないかと思います。(会場に向かって問いかけたところ、あまりリアクションがなく)身近な青春ものと思ってたんだけど、そうでもないようですね……。ゲームを通して、新たな青春を味わってほしいなって思います(笑)」
――キャラクターソングについての感想
新名「りりすちゃんのキャラクターソングは、もうりりすちゃんらしい元気のいい曲です。収録はやっぱり『褒めて褒めて褒め倒す』で(笑)。『褒めてください、けなさないでください』ってあらかじめ自分でも言ってたんです。褒めてもらった結果、収録も順調に進んだので、早く皆さんに聴いてもらいたいなって思ってます」
平野「正直、智紗にあの曲というのがびっくりでした。イメージ的にはバラードなのかなと思っていたら、ちょっと変化球でしたね。でも、見た目じゃなくて内面重視な智紗らしい曲で、歌詞とかも、きっとこんなことを考えているんだろうなという感じの歌になってます」
後藤「クロエの曲は、普段ああやってテキパキしている人とはちがう感じで、ちょっとギャップがありますね。主人公と二人きりのときに見せる弱さとか、クロエの繊細な部分がよく描かれた歌だと思います」
「難しいセリフがいっぱいということを除いては演じやすかったです。頭のいいキャラクターはここだけが厄介なんですよね」と語る嘉神川クロエ役の後藤邑子に対して、「僕のキャラは、頭は良くないですけど、難しいセリフはいっぱいあります(笑)」と答える稲穂信役の間島淳司 |
『メモリーズオフ6』を彩る名曲を披露 - ライブコーナー
トークコーナーに続いては、ライブコーナー。3人のヒロインたちのキャラクターソングが披露されたほか、オープニングテーマ「Triangle Wave」の村田あゆみとエンディングテーマ「プリミディア」の彩音も登場するなど、豪華かつ華やかライブステージとなった。 まずは村田あゆみが登場し、オープニングテーマ「Triangle Wave」を熱唱。「これまで『メモリーズオフ』シリーズの歌は何曲か歌わせていただいているんですが、本線のオープニングテーマというのはこの曲が初めてなんで、すごい緊張します」と話しつつも、堂々とトップバッターを務め上げた。
「せつないながらも格好いい。まさに『ザ・メモオフ』みたいな曲です」と語る村田あゆみ。ゲームにもKANATA役として出演している |
ノリの良いオープニングテーマに続いては、ヒロインたちのキャラクターソング。新名彩乃が「Candy Love」、平野綾が「Mind Loop」、後藤邑子が「Blue Moon」をそれぞれ披露した。
「Candy Love」は、新名いわく「めっちゃ可愛い、りりすちゃんらしい歌詞で、『主人公大好きー』みたいな甘い感じの曲です」とのこと |
平野綾は「Mind Loop」について、「智紗が一人でいるときの歌なのかなと思いました。『ループ』っていうだけに、曲がすごく回るんですよ。レコーディングのときも、終わった後ずーっと頭の中で流れてました(笑)」 |
「しっとりとした曲で、これを私が歌うのはどれほど大変か、知ってる人は知ってるんじゃないかと(笑)。役はやりやすかったんですけど歌は……」というのが後藤邑子の「Blue Moon」談 |
キャラクターソング3曲に続いては、エンディングテーマ「プリミディア」を歌う彩音がステージに。「メモリーズオフ」シリーズのテーマソングでは、もはやおなじみのアーティストの登場で、会場もさらに大きな盛り上がりを見せた。
彩音は「プリミディア」について、「メモリーズオフ#5のエンディングテーマ『ロマンシングストーリー』に続く感じの曲で、若干切ないところもありますが、とても爽やかに仕上がってます」と語った |
なお、3曲のキャラクターソングはそれぞれ、5pb.より9月24日に発売される予定。また、オープニングテーマ「Triangle Wave」は、7月30日に発売された村田あゆみの3rdアルバム「Pole Pole!」に、エンディングテーマ「プリミディア」は8月6日に発売された彩音の2ndアルバム「Elephant Notes」にそれぞれ収録されている。
こちらは9月24日に5pb.より発売されるキャラクターソング「Memories Off6 ~T-wave~ PERSONAL COLLECTION」のジャケットイメージ。左から「Candy Love」「Mind Loop」「Blue Moon」 |
イベントならではの醍醐味 - 公開生アフレコ
ライブの後は公開アフレココーナー。ゲームのワンシーンが映し出された会場の大スクリーンをバックに、ステージに登場した出演者たちが生アフレコに挑戦した。ゲームの収録は各自が個別に行うため、声優陣たちにとってもかなり珍しいシチュエーションだけに、来場者も大満足のコーナーとなった。
ゲームの映像をバックに生アフレコに挑戦。3人のヒロインに対して、主人公ではなく、間島演じる稲穂信が大奮闘!? |
トークにライブに生アフレコ、さらにはプレゼント抽選会も行われるなど、まさに内容盛り沢山で行われた今回のイベント。最後に、出演者たちのコメントを紹介しておこう。
彩音「『プリミディア』は、メモオフにふさわしいエンディング曲になっていると思います。これからも『メモリーズオフ』シリーズは続いていくと思いますが、作品はもちろん、曲のほうも引き続き楽しみに、そして愛していただけたらいいですね」
村田「今日は本当に楽しかったです。私もひっそりとKANATA役でゲームに出演していますので、そのあたりも注目していただけたらいいなって思ってます」
新名「こうやってメモオフファンの方たちと触れ合える機会はなかなかないので、私自身もとてもうれしかったです。キャラクターソングやオープニング、エンディングテーマをみなさんに披露できたことも心からうれしく思ってますし、またこういう機会があればいいなって思います」
平野「イベントで歌を歌うのが久しぶりだったので、緊張しつつ、楽しみつつ、という感じでした。盛り上げる曲ではなかったので、どうしようかと思っていたんです。みなさんしっかり聞いてくださって助かりました」
後藤「本当にみなさんのおっしゃったとおりです(笑)。『メモリーズオフ』って、憧れとはちがうんですけど、声優をやっている限り一度は参加してみたいなっていう世界だったので、お話をいただいたときはすぐに飛びつきました。キャラクターソングもゲームも末永く愛していってください。私も新顔として、これからもちょくちょくと参加していきたいなって思ってます」
間島「長い歴史のある作品で、僕の記憶が正しければ来年で10年になります。僕のデビュー作になるのですが、まさかこんなに長い間、同じ役をやり続け、イベントのたびに司会をするなんてことになるとは思ってませんでした(笑)。この作品を通していろいろな人に会えるということで、僕自身も楽しみにしていますし、『メモリーズオフ』は僕にいろいろなものを与えてくれる作品であり、かけがえのない作品となってます」
最後に出演者がステージに全員集合。1時間弱のイベントは最後まで大きな盛り上がりをみせた |
ゲームタイトル | メモリーズオフ6 ~T-wave~ |
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対応機種 | プレイステーション 2 |
ジャンル | 恋愛アドベンチャー |
発売日 | 2008年8月21日 (発売中) |
価格 | 9,240円 (初回限定版) 7,140円 (通常版) |
B (12才以上対象) |
(C) 2008 5pb./CYBERFRONT |