米AMDは、オランダで開催中のIBC 2008会場において、プロフェッショナルユーザー向けのグラフィック新製品「ATI FirePro V8700」と「同 V3750」を発表した。「ATI FirePro」は同社が先月発表した新ブランドで、V8700はその最上位モデルとなる。

同社の「ATI FirePro」は、CAD(Computer Aided Design)やDCC(Digital Contents Creation)など、プロフェッショナルユーザー向けの製品。8月のSIGGRAPH 2008では先行して、ミッドレンジ向けのV5700と、エントリー向けのV3700が発表されていた。バスインタフェースはいずれもPCI Express 2.0 x16となる。

ATI FirePro各モデルの比較
モデル V3700 V3750 V5700 V8700
シェーダ数 40基 320基 320基 800基
搭載メモリ 256MB GDDR3 256MB GDDR3 512MB GDDR3 1GB GDDR5
メモリ帯域 15GB/sec 24.4GB/sec 28.8GB/sec 108.8GB/sec
Dual Link DVI出力 2 1 1 1
DisplayPort出力 - 2 2 2
Stereo 3D出力 - - - 1
DisplayPort解像度 - 2560x1600 2560x1600 2560x1600
Dual Link解像度 2560x1600 2560x1600 2560x1600 2560x1600
Single Link解像度 1920x1200 1920x1200 1920x1200 1920x1200
メーカー希望価格 99ドル 199ドル 599ドル 1499ドル

今回発表された「ATI FirePro V8700」は、ウルトラハイエンド向けに位置付けられる製品。シェーダ数は800基、メモリは1GBのGDDR5を搭載しており、従来のATI FireGL製品に比べて、メモリ負荷の大きいアプリケーション使用時で処理性能が40%向上しているという。メーカー希望小売価格は1,499ドルで、第4四半期の出荷開始を予定している。

また「ATI FirePro V3750」は、V3700と同じくエントリー向けとされる製品だが、シェーダ数は320基となっており、スペック的にはV5700の方に近い。従来世代に比べ、平均30%の性能向上を果たしたほか、エントリー向けながら、DisplayPortを2出力備えるのも特徴となる。メーカー希望小売価格は199ドルで、こちらも出荷開始は第4四半期の予定。