米Googleがデスクトップ検索ツールの最新版「Google Desktop 5.8 for Windows」をリリースした。ユーザーフォーラムにおける軽量・高速化への強い要望に応えたアップデートとなっている。対応OSはWindows Vista/ XP。Internet Explorer 5.5以上またはFirefoxが必要。29言語に対応する。
改良においてGoogle Desktopチームは、まず起動や終了、検索、Gadgetの追加、検索インデックスへのドキュメントの追加など、ユーザーの一般的な利用におけるパフォーマンス・テストを実施。さらにオプトイン形式によるユーザーからのトラブル・レポートをパフォーマンス改良のデータとして用いた。レポートシステムの最新版ではGoogle Desktopによってユーザーのコンピュータの反応が遅くなる状況が検出・報告されるようになっている。これらのデータを基に細かなチューンアップを施し、テストアプリを動作させながら、改良の成果を1つずつ確認した。パフォーマンス向上を確実なものにするために、従来のバージョンよりもテスト用のマシンの数・種類を増やしたそうだ。
Google Desktop for WindowsのTech LeadであるJoi Sigurosson氏は「パフォーマンス測定システムを通じて、通常は見逃すような小ささでも、性能の向上に大きなインパクトをもたらす修正を見いだせた。パフォーマンスを引き下げていた原因の解決を通じて、逆にパフォーマンス向上について学べた」と述べる。例えばGoogle Desktop動作中のプロセス数を削減し、同時にプロセスの再利用を見直すことで、メモリー利用を減らして断片化を解消、動作の安定につなげた。起動中のメモリー利用をおよそ50%カットし、起動時間を半分に短縮。終了時間では5倍の高速化が見られるという。またユーザーレポートを通じてWorld of Warcraftのような一部のサードパーティのソフトウエアやファイル形式がインデックス化を遅くする問題が確認されており、それらにも逐次対処した。
パフォーマンスの向上以外ではWindows XP SP3とFirefox 3のサポートが追加された。Gadgetとサイドバーのユーザーインターフェイスが若干改良され、デスクバーはタスクバーの左端に置けるようになった。