Microsoftが開発を進めるリッチインターネットアプリケーション (RIA) 実行環境「Silverlight 2」が、将来のバージョンで動画コーデック「MPEG-4 AVC (H.264)」と音声コーデック「AAC」をサポートする。同社開発部門副社長のScott Guthrie氏が、11日から蘭アムステルダムで開催されるInternational Broadcasting Conference 2008に先立ち明らかにしたもの。
Silverlightのマルチメディア再生機能は、これまで同社が推進するWMV9 (Windows Media Video / VC-1) および WMA (Windows Media Audio) を中心にサポートされてきた。今回次世代DVDやiPhoneなど小型端末の分野で普及が進むH.264 / AACのサポートを加え対応フォーマットを増やすことにより、Silverlightで提供可能なサービス / コンテンツを充実させる狙いがある。なお、H.264ビデオのエンコードには、Microsoft Expression EncoderとWindows Server 2008が利用される。
WMV9 / WMAからH.264 / AACへシフトする可能性については、Guthrie氏自らこれを否定している。メディア再生の選択肢を増やすための措置であり、Microsoft社員がH.264の標準化を進めるJoint Video Team Standards (JVT) の議長を務めたこともあるように、Microsoftでは積極的に自社製品へH.264サポートを追加しているのだという。
H.264 / AACのサポート開始時期は明言されていないが、Silverlight 2は今秋の正式リリースが予定されていることから、その時点でサポートされる可能性が高い。