ネットいじめなどの相談を受け付ける全国webカウンセリング協議会はこのほど、「学校裏サイト」をデータベース化した「学校裏サイトリンク集」を公開したと発表した。同協議会が発見した学校裏サイト約10万件を登録、閲覧申請をした教育関係者らに限定して公開する。
文部科学省は今年4月、ネットいじめの温床となっているとされる、児童や生徒が管理する学校関連のブログや掲示板、いわゆる「学校裏サイト」が全国に約3万8,000件あったとの調査結果を公表。だが、同サイトは探し出すのが極めて難しいといわれており、「学校裏サイトチェッカー」などのサービスが提供されてきた。
全国webカウンセリング協議会では今回、学校裏サイトについて独自に調査。文部科学省が公表した数を大きく上回る、10万5,178件もの裏サイトを発見、データベース化。「学校裏サイトリンク集」として、教育関係者限定で公開することにした。
閲覧方法としては、閲覧申請フォームに必要事項を入力。同協議会から電話連絡の上、申請時に入力されたメールアドレスにID・パスワードを送付する。同協議会によれば、ID・パスワードは「申請後、1週間程度で発行する」としている。
また、学校裏サイトチェッカーと同様、ユーザーが発見した学校裏サイトのURLなどを、登録申請フォームから登録することもできる。
閲覧申請を行う仕組みにしたことについて、全国webカウンセリング協議会の安川雅史理事長は、「閲覧のハードルを設けることによって、児童・生徒が元々知らなかった裏サイトを知ってしまう危険性や、関係のない人による面白半分での閲覧を避けたいと思った」と話す。
また、文部科学省の調査を上回る10万件以上の裏サイトをデータベース化できたことについては、「これまで学校裏サイトの相談に応じるなどしてきた実績があるため、これだけの数を発見・登録できた」とし、「今後も調査を続け随時追加登録をしていくが、最終的には、20~30万件見つかるのではないか」(安川理事長)と話している。
さらに「リンク集で閲覧を認めた学校などについては、相談をしてくれれば、学校に代わって問題のあるサイトなどの削除依頼も行う」(同)としている。
ネットいじめの実態についてはこちらのレポートを参照
【レポート】想像を超えた"ネットいじめ"の世界に絶句… - 学校裏サイト対策講座が実施