ヤマハ発動機は、日常生活での軽快な機動性に主眼をおいた600ccの欧州向けエントリー向けスポーツバイク「XJ6 Diversion」を2009年2月より発売する。ボディカラーは、ダークパープリッシュブルーメタリックU、ディープレッドメタリックK、ダークグレイメタリックGの3色が用意される。
同車は、モーターサイクルエントリー層を中心に、気軽に市街地走行やツーリングを楽しみたいユーザー向けのモデル。新設計の600cc水冷4ストローク直列4気筒F.I.エンジンを採用。ボアストロークは、FZ6を継承したが、シリンダーヘッド、クランクケース、吸排系、駆動系を新設計した。吸気ポート形状はFZ6よりも絞り、スロットルボディ径もFZ6の36mmより小さな32mmとした。また、吸排バルブのオーバーラップはFZ6より狭い34度とした一方で最大リフト量を確保し、低中速域性能を引き出した。特に4000〜5000回転でのコントロール性に貢献したという。最高出力は57kw(77PS、10000rpm)、最大トルクは59.7N・m(6kg・m、8500rpm)。
フレームは新設計のダイヤモンド型スチールフレーム。メインパイプには31.8mm、2.3mm圧の高張力鋼管を採用し、エンジンをリジッド懸架することに強度メンバーとして機能させ、車体全体で縦、横、ねじり方向の剛性配分を最適化、過渡特性に優れたハンドリングを実現したという。また、市街地で扱いやすいクラッチやシフターを新設計した。シフトシステムをケース右側へ配置し、シフトシャフトを含めた構造を一新した。クラッチのリリース機構はインナーブッシュ式を採用したほか、レバー比変更により操作荷重低減を果たしている。
優れた排気効率と心地よい排気サウンドに加え、マス集中化による優れた走行性を達成するため、3段膨張タイプのミッドシップマフラーを採用した。また、効率的なスペース配置によりセンタースタンドを標準装備する。ABS搭載モデルも用意される。車両重量は、211kg(ABS搭載車は216kg)。