ネットマーケティングのアイシェアは9日、同社が行った「ミネラルウォーターに関する意識調査」の結果を発表した。調査は8月末から9月初めにかけてインターネットによって行われ、336名の男女が回答した。男女比はほぼ同数。

まず「普段水道水を飲むか」を聞いたところ、45.5%が「飲む」と回答。一方「飲まない」(39.6%)と「極力飲まないようにしている」(14.9%)を合わせた"飲まない派"は過半数を超える54.5%になり、"飲む派"はやや劣勢。とはいえ、水道水は予想以上に健闘しているともいえる。

「あなたは普段水道水を飲みますか?」アイシェア調べ

居住地域別に水道水の飲用率を見ると、最も高いのは64.3%の北海道。以下、中部(60.9%)、東北(52.9%)、九州(46.7%)と続き、関東は45.3%と全体の平均値とほぼ同じ割合だった。これらの結果から、水源環境が良い地域ほど水道水を飲む人が多いという傾向をはっきりと見て取ることができる。一方、全国の平均値を大きく下回ったのは近畿(34.2%)と中国(33.3%)の2地域。実に3人に1人しか水道水を飲まないという不人気ぶりで、地域による差が明確に現れる結果となった。

ミネラルウォーターを購入して飲むかとの問いで最も多かったのは「たまに飲む」との答え(49.4%)。「頻繁に飲む」(18.2%)と合わせると3人に2人は飲んでいる計算になる。「飲まない」と答えたのは32.4%だった。

水道水の飲用率が比較的低い関東・近畿・中国の各地方に限ると、7割以上が「ミネラルウォーターを飲む」と回答。反対にミネラルウォーターを「頻繁に飲む」人の59%は水道水を飲まないと答えており、飲料水において「ミネラルウォーターか水道水か」という二者択一の傾向が広がりつつあることをうかがわせた。

ミネラルウォーターを「飲む」と答えた人に購入の理由を聞くと、「安心して飲めるから」が27.3%でトップ。次いで「おいしいから」(23.3%)、「水道水がまずいから」(16.3%)と続いた。また「その他」を挙げた人のほとんどは「外出先で飲む」と回答。カバンやバッグの中にミネラルウォーターなどのペットボトルを入れている人が少なくない昨今の現状を反映している。

ミネラルウォーターを購入する際の選ぶポイントについての問いには4割の人が「価格」と回答し、「味」(17.6%)や「硬度」(11.5%)を大きく引き離した。これは、実際のところミネラルウォーターの味の違いをよくわかっておらず、水道水より安全でおいしそうなイメージのある水をできるだけ安く買えさえすれば良いとの消費者心理を反映したものと見られる。一方、「メーカー」と「ブランド」のふたつの回答を合わせると17.6%に達することから、銘柄にこだわって購入する人も一定の割合で存在することが確かめられた。