映画『アイアンマン』のジャパンプレミアが4日、東京国際フォーラムで行われた。来日した主演のロバート・ダウニーJr.が登場したほか、北京オリンピックでメダルを獲得した日本人アスリート達も集結、まさに"アイアンマン"が勢揃いした豪華な舞台挨拶となった。
同作は、主人公トニー・スターク(ロバート・ダウニーJr.)が開発したパワードスーツ「アイアンマン」を身にまとい、悪者と戦っていく痛快アクションムービー。リアルなメカ描写にも注目が集まる本作ということで、レッドカーペットには、現実世界のアイアンマンとも言えるロボットスーツ「HAL」がゲスト出演、ロバート・ダウニーJr.とともに鏡開きを行った。
ロバート・ダウニーJr.は酒樽を軽々と運んできたHALに驚いたようで、「すごい」「うらやましい」などのコメントを連発。HALの装着者に着心地を聞くなど、かなり気になる様子だった。「3トンの物を持ち上げられる」アイアンマンほどではないにしても、HALでは「酒樽が子猫のようだった」という。「近未来にはこういうものが実現する。そういったリアリティがアイアンマンの面白さ」(ロバート・ダウニーJr.)。
主人公のトニーは、大企業のCEOというスーパーセレブではあるが、特殊な能力を持ったスーパーヒーローではない。集まった大勢のファンを前に、ロバート・ダウニーJr.は「この映画では、全ての人間の中にある英雄の部分を引き出そうとした。それに多くのお客さんが反応してくれたんだと思う。日本の皆さんも気に入ってくれると思うので、今日は存分に楽しんでいってください」と挨拶した。
ブラックスーツでビシッときめたダウニーJr.、先日の記者会見とはまた違った雰囲気 |
スペシャルゲストとして北京オリンピックのメダリストが招待されていたのだが、ここでちょっとしたサプライズが。当初、内柴正人(柔道・66kg級金メダリスト)、太田雄貴(フェンシング・フルーレ個人銀メダリスト)、松田丈志(競泳・200mバタフライ銅メダリスト)の3選手が予定されていたのだが、なんと2大会連続2冠を達成した競泳の北島康介選手も飛び入り参加。登場するやいなや、会場は割れんばかりの歓声に包まれた。
「私にも子供がいますが、ロバートさんはこの映画で子供から何か言われましたか」という内柴選手らしい質問には、「ばかげているよお父さん、と言われた」と一言。会場は爆笑だったが内柴選手は「…」と返答に困ってしまい、あえなく一本負け。続く太田選手は「いま就職活動中なんですけど」と笑わせてから「社長の気分」について質問。これには「言葉では表せない良い気分。権力・栄光……でも映画なんで事実とは違うんだよ」とかわした。
競泳ではスピード社製の水着が話題となったが、松田選手は「今の水着は着るのが大変で30分くらいかかります。パワードスーツの着心地はどうでしたか」と質問。「まぁまぁだけど、トイレに行くのは大変だったよ」と答えたロバート・ダウニーJr.だったが、その後の「でもプールの中なら問題ないでしょ」発言はちょっと反則気味。飛び入りの北島選手は「日本でも金メダル級のヒットになることを願っています」とエールを送った。