韓国でSkypeの事業者となっているAuctionは、韓国市場に向けたSkype料金制3種を発表した。今回発表された料金制はいずれも、定額料金制となっている。「韓国の利用者たちの通話パターンを考慮した商品で、Auctionが韓国市場をターゲットとした料金」(Auction)という。

発表されたのは「有無線300」「有線無制限」「ワールド無制限」の3種類。

有無線300は、基本料が1万4,100ウォン(約1,360円/1円=0.09654ウォン)/月だ。市内/市外の固定電話のほか、携帯電話への通話が300分利用できる。「韓国ユーザーの携帯電話の通話比率が高いことを考慮」(Auction)した料金制なので、とくに携帯電話向けの通話料金が大幅に割安になっているのが特徴だ。

この料金制を使って携帯電話と通話すれば、料金が約47ウォン(約4.5円)/分となる計算だが、通常の固定電話から携帯電話へ通話した場合、料金は108ウォン(約10.4円)/分となる。これで300分通話すれば、3万2,400ウォン(約3,120円)となるので、同じ時間を1万4,100ウォンで通話できるSkypeは、最大半額以下で通話が可能になるというわけだ。

市内/市外の固定電話に対しても、1万4,100ウォンで300分の通話が可能だ。一般の固定電話から市外電話をした場合、261ウォン(約25.2円)/3分なので、この場合は45%程度安くなる。割安となる額は携帯電話の方が大きいため、とくに携帯電話への通話が多い人にはお得な料金制といえる。

有線無制限は、その名の通り、5,000ウォン(約480円)/月で、市内/市外通話が使い放題になる。通常の固定電話では、市内通話は39ウォン(約3.7円)/3分、市外通話は261ウォン(約25円)/3分で、当然のことながら話せば話すほど課金額が積み重なっていく。しかし、この料金制では使い放題となるので、とくに市内外の固定電話への通話が多い人には大変お得な料金制だ。

ワールド無制限は、1万4,100ウォン(約1361円)/月で、韓国内の固定電話への通話および、世界の主要36カ国への通話が、無制限で使い放題となる。主要36カ国とは、日本や米国、中国といった、比較的韓国人が多く住む国のほか、アジアや欧州、南米の国まで網羅されている。さらにこの中で、香港、シンガポール、米国、中国、カナダへの携帯電話には無制限でかけ放題となる。

韓国の通信事業者KTによる固定電話で英国にかけた場合、1,008ウォン(約97.3円)/分の通話料金がかかることを考えると、国際電話の多い人には恩恵の多い料金制であることが分かる。

これら3種の料金制は、3カ月契約すれば合計額から5%割引、12カ月契約すれば同17%割引となる。

Auctionでは、韓国ユーザーの利用パターンに合った、多様な料金制が用意されている点や、国内外だけでなく携帯電話通話まで割安になる点について「ユーザーからの人気を得るだろう」と自信を持っている。