野村総合研究所(NRI)はこのほど、「若者の生活意識に関するアンケート調査」の結果を公表した。調査は、2008年8月2~3日の間、全国の20~30歳代の男女1,000人を対象に実施。現在の生活に対する満足度や休日の過ごし方、将来への不安など、若者の意識が明らかになった。
調査の結果、「現在の生活にどの程度満足していますか」という問いに対して、8.1%が「十分に満足している」、49.7%が「まあ満足している」と回答。全体の約6割が「満足している」一方で、「あまり満足していない」(32.1%)、「全く満足していない」(10.1%)と残りの4割は否定的な見方をしていることがわかった。
さらに、将来の暮らし向きについて、現在の生活の満足度が「十分に満足している」と答えたのうち、将来を「大幅によくなると思う」と考える人は29.6%、「幾分かはよくなると思う」と考える人は29.6%という結果になり、2項目を合わせた約6割が楽観的な見解を示した。反対に「悪くなると思う」と答えた人の中では、わずか8.6%が「大幅によくなると思う」と回答。そのほか「あまり満足していない」人の32.4%、「まったく満足していない」人の52.5%が将来について「悪くなると思う」と答え、若者の現状の満足度の度合いにより将来への見通しに格差が存在していることがわかった。
また、困ったときの相談相手について、「家族、親兄弟、親戚に相談する」が66.3%を占め、最多。一方で、「相談相手がいない」と答えた人が14.1%にものぼった。同様に、休日の過ごし方について、「家族と過ごす」という回答が48.7%と半数近くを占めた。しかし他方では、「一人で好きなことをする」が30.0%となり、2番目に多い回答に。さらに、休日に「特に何もしない」と答えた人の69.4%、「一人で好きなことをする」と答えた人の20.3%が「相談相手が居ない」と回答しており、孤立を強める若者像の姿が浮かび上がる結果となった。