ソニーは27日、7.1chマルチチャンネルインテグレーテッドアンプ「TA-DA5400ES」「TA-DA3400ES」「STR-DG820」と、SACDプレイヤー「SCD-XA5400ES」を発表した。発売はSCD-XA5400ESが10月20日で他のモデルは11月20日。価格は、TA-DA5400ESが26万2,500円、TA-DA3400ESが13万6,500円、STR-DG820が8万4,000円、SCD-XA5400ESが17万6,400円。

最新の広帯域アンプとジッタを減らす「H.A.T.S」機能を搭載した「TA-DA5400ES」

SACD/CDプレイヤー「SCD-XA5400ES」。VAIOシリーズで作成したDSDディスクの再生も可能だ

1080pへのアップスケーリングも可能な「TA-DA3400ES」

TA-DA5300ESと同等のアンプを搭載しながら8万4,000円という価格を実現した「STR-DG820」

アンプ3機種は「TA-DA5400」「TA-DA3200」の後継モデル。TA-DAとなっているが、「TA-DA9100ES」のように32bit S-Master系のデジタルアンプではなく、アナログアンプを搭載している。このアナログアンプは、デジタルアンプ開発の際に、デジタルとアナログの音の違いを解析したことで浮かび上がった、アナログアンプ特有の欠点を改善したもの。アナログアンプでありながら、デジタルアンプ的なクリアでスピードの速いサウンドの、「広帯域アナログパワーアンプ」で、それにさらに磨きをかけたのが、「TA-DA5300ES」に搭載されていた「広帯域アナログパワーアンプII」。高域特性がさらに高められ、可聴域をはるかに越える、100kHzまでの(アンプ単体では150kHzまでの)、広帯域特性を持っていた。これらの特性から、同社のマルチチャンネルインテグレーテッドアンプのシリーズは、映画などのサウンドを楽しむための、AVアンプとして使われるだけでなく、SACDリスニング向けとして(つまりオーディオ用として)使用されているケースも多い。

新モデルに搭載されるパワーアンプは、TA-DA3400ESとSTR-GD820が、TA-DA5400ESと同じ「広帯域アナログパワーアンプII」と同等で、TA-DA5400ESには「広帯域アナログパワーアンプII」をさらに進歩させた第3世代の広帯域パワーアンプが搭載されている。8Ω時の定格出力は、TA-DA5400ESが各ch120W、TA-DA3400ESが各ch100W、STR-DG820が各ch85W。

なお、全機種に「第2世代 低ジッタ型・ロスレスデコードエンジン」を搭載。ドルビーTrueHDなどの、ロスレスフォーマットのデコード時に発生するジッタを抑え、よりクリアなサウンドを実現する。また、TA-DA5400ESと、SACDプレイヤーの「SCD-XA5400ES」には「H.A.T.S」(ハッツ)と呼ばれる、機構を搭載。これは、両者をHDMIケーブルで接続した際に、SCD-XA5400ES側のマスタークロックを使用せずに、TA-DA5400ES側のマスタークロックを、両者が利用するというもの。同一のクロックを利用することで、ジッタの発生を抑えることが可能になる。

入出力端子は、TA-DA5400ESが、HDMIを6入力/2出力、他の2機種が4入力/1出力を装備するほか、デジタル音声端子を、TA-DA5400ESでは9入力(同軸×6/光×3)1出力(光)、TA-DA3400ESでは7入力(同軸×4/光×3)1出力(光)、STR-GD820では、4入力(同軸×3/光×1)装備。また、コンポーネントや、コンポジットなども多数装備される。

TA-DA-5400ES/3400ESのHDMI端子は、ビデオ信号のアップスケーリングに対応しており、入力されるすべての映像信号を1080pにまで拡張することが可能だ。