ニコンイメージング ジャパンは27日、1230万画素のCMOSを搭載し、動画撮影機能「Dムービー」を搭載したデジタル一眼レフカメラ「D90」を発表した。発売は9月19日で、価格はオープン。推定市場価格は12万円前後(本体のみ)。また、D90への最適化を重視して開発された「AF-S DX NIKKOR 18-105mm f/3.5-5.6G ED VR」(6万8,250円)が同時発売される。あわせて、レンズキットも各種用意される。価格はいずれもオープン。
推定市場価格は「AF-S DX NIKKOR 18-105mm f/3.5-5.6G ED VR」付きが17万円前後、「AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR」付きが13万5,000円前後、「AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm f/3.5-5.6G (IF)」付きが21万円前後。ニッコールレンズ発売75周年とニコンカメラ60周年を記念した「D90 アニバーサリーキット」は、「AF-S DX NIKKOR 18-105mm f/3.5-5.6G ED VR」「スピードライトSB-400」「限定ストラップ」付きで推定市場価格は18万円前後。
「D90」は、ニコンDXフォーマット(APS-C)のフラッグシップ機「D300」の高画質、高性能を「D80」とほぼ同じのコンパクトボディに凝縮したモデル。ボディサイズは約132(W)×103(H)×77(D)mm、重さは約620g(本体のみ)。
D90に搭載される撮像素子は、1230万画素、DXフォーマットのCMOSセンサー。撮像感度は最高でISO 3200だが、増感によりISO 6400相当での撮影も可能。連続撮影は、約4.5コマ/秒、連続100コマまでとなる(画質NORMAL、サイズL)。オートフォーカスの測距点は11点。視野率は約96%で、ファインダーにはペンタプリズムを使用する。背面のモニターには、高精細な約92万ドット(VGA)、広視野角170°の3型液晶を採用した。
新しい「Dムービー」は、音声付きの動画を撮影する機能。一般的なビデオカメラよりも、被写界深度を狭くでき、ボケを生かした撮影が可能になる。もちろん広角、望遠、魚眼レンズなど、各種交換レンズも使用できる。ただし動画撮影時はオートフォーカスが作動せず、マニュアルフォーカスとなる。フレームレートは24fps。記録サイズはHDTVでの再生に適した1280×720(720P相当)のほか、640×424、320×216から選択できる。動画ファイルはAVI形式となる。
ライブビューは専用ボタンが設けられた。高速化したコントラスト検出AF方式により、画面の好きなところにピントが合わせられる。画面内の人物の顔を認識しピントを合わせる顔認識AFも搭載する。顔は最大5つまで認識し、カメラが最も近いと判断した顔にピントを合わせる。
D300同様に、測光用のRGBセンサーを利用した「シーン認識システム」を搭載するが、D90では新たに「顔認識システム」を加え、より精度の高い自動露出制御やオートホワイトバランスを実現した。また、再生時には画像内の顔を認識し、顔を瞬時に拡大できる。カラー調整機構の「ピクチャーコントロールシステム」には、新たに[ポートレート]と[風景]が加わった。ダイヤルを合わせるだけで使える「アドバンストシーンモード」では、ピクチャーコントロール、アクティブD-ライティングもシーンに応じて機能するようになった。
同時に発表された「AF-S DX NIKKOR 18-105mm f/3.5-5.6G ED VR」は、D90との組み合わせを想定し、D90への最適化を重視して開発された手ブレ補正機構付き、超音波モーター搭載のレンズ。D90では、27~157.5mm相当の画角となる(35mm判換算)。EDレンズ、非球面レンズを採用し、描写性能を提供するとしている。手ぶれ補正効果はシャッタースピードで3段分相当となる。
そのほかオプションとして、撮影時の位置情報などを記録するGPSユニット「GP-1」が用意される。撮影時の緯度、経度、標高、日時が記録できる。地図情報と連携させて、画像つきのオリジナルマップ作成などが可能。「GP-1」はD90のほか、D3、D700、D300、D2シリーズ、D200でも使用できる。2008年11月発売予定。価格は未定。