ソースネクストは27日、現在CD-ROMやDVD-ROMで販売しているPCソフトを、USBメモリに順次切り替え、「Uメモ」シリーズの名称で販売すると発表した。9月5日に発売する「ウイルスセキュリティZERO USBメモリ版」など7商品を皮切りに、年内にUメモシリーズを合計30商品まで拡大する。ソフトは容量1GBのUSBメモリに収録するが、価格は値上げせず、CD-ROM版と同じ値段で販売する。
9月5日に発売するタイトルと価格 | |
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ウイルスセキュリティZERO(3台まで使える新パッケージ版) USBメモリ版 | 4,980円 |
筆王ZERO(2009年パッケージ) USBメモリ版 | 4,980円 |
携快電話ZERO USBメモリ版 | 4,980円 |
ホームページZERO USBメモリ版 | 9,800円 |
驚速 for Windows XP USBメモリ版 | 3,970円 |
驚速 for Windows Vista USBメモリ版 | 3,970円 |
いきなりPDF Platinum 特別版 USBメモリ版 | 3,970円 |
モバイルノートPCなどで光学ドライブを搭載しない機種が増えてきており、現在のほぼすべてのPCで利用可能なUSBメモリにソフトを収録することで、より幅広いPCユーザーに対してソフトを販売したい考え。同社の調査では、「ノートPCにソフトを購入してインストールしたことがあるか」という問いに対し、「ある」と答えたのはCD-ROMドライブ付きのノートPCユーザーで77.2%、CD-ROMドライブなしのノートPCユーザーでは47.8%だったといい、両者の約30%の差をPCソフトに対する潜在需要とみている。
USBメモリでのソフト提供には、ドライブがないPCでも使えるということ以外にも、余りの容量を記録媒体として使える、ドライブの動作音がなく静かといったメリットがある。USBメモリに収録されているソフトは削除することも可能で、ユーザー登録を行っておけば誤って削除した場合も再ダウンロードできる。また、同社がノートPC内蔵ドライブ(CD-ROM読込最大24倍速)を使ったときとソフトのインストール時間を比較したところ、「ホームページZERO」の場合CD-ROM版が3分26秒のところUSBメモリ版は40%減の2分4秒、「ウイルスセキュリティZERO」の場合CD-ROM版が1分35秒のところUSBメモリ版は19%減の1分17秒だったといい、インストール時間の短縮効果もあるとしている。
当面はCD-ROM版とUSBメモリ版を併売するが、大手家電量販店からの受注比率は既にUSBメモリが約7割、CD-ROMが約3割になっているといい、将来的にはすべてUSBメモリでの販売になる可能性もあるとしている。CD-ROM版から価格を据え置きとすることで当初は利益率が低下するが、同社では今後光学ドライブなしのPCが一層増えるとみており、CD-ROMからUSBメモリへの切り替えを業界に先駆けて行うことが、中長期的にはプラスになると判断したという。
長年続いてきたCD-ROMでのソフト販売を大きく転換することについて、同社代表取締役社長の松田憲幸氏は「フロッピーからCD-ROMに変わるとき、容量は増えるが書き込みができなくなるといった欠点があったが、Uメモに関しては欠点がなく、すべてにおいてまさっている。本来であれば価格が高くなるが、これも据え置いた」と話し、ユーザーにとって一切のデメリットはないと強調。記録媒体の移行期には、新媒体でのソフト販売はしばらく苦戦することが多いが、これについても「新しい映画はDVDとBlu-ray Discで発売されるが、DVDのほうが(販売量は)絶対に多くなる。それはBlu-rayのハードがまだ普及していないからだ。今回は非常にレアで、USBは1998年の登場(Windows 98によるOS標準対応)から10年経っている。Blu-rayのハードが出て10年経ってから最初のソフトが出るようなもの」と説明し、USBメモリでのソフト販売は急速に浸透するとの自信を見せた。
製品発表会には、2009年度版「筆王ZERO」のイメージキャラクターに起用された女優の西秋愛菜さんも登場。筆王ZEROもUメモシリーズとして発売される |