台湾VIA Technologiesは15日(現地時間)、Nano-ITXフォームファクタのマザーボードとして初めてVX800チップセットを搭載した「EPIA N700」シリーズを発表した。これまで、同社Nano-ITX製品のグラフィックスコアはUniChromeだったが、Nano-ITXでもChrome9ベースの内蔵グラフィックスが利用できるようになった。

Nano-ITXマザーボード新製品「EPIA N700」。中央がVX800チップセットで、その上にCPUがある

基板サイズが小さいので、コネクタの数は少ない。多くのI/Oは基板上のピンヘッダで提供される

Nano-ITXは、12×12cmという小型のフォームファクタ。同社が提唱した規格で、サイズとしては17×17cmのMini-ITXと、10×7.2cmのPico-ITXの中間となる。超小型PCが可能となる反面、基板サイズが小さいので拡張性は犠牲にならざるを得ず、このN700でも拡張スロットはMini PCIが1つのみとなっている。

N700の特徴は、1チップ構成の「VX800」チップセットを搭載したことだ。同チップセットは、Mini-ITXではすでに「EPIA-M700」でも採用されていたが、Nano-ITXマザーボードでは初めて。グラフィックスコアがDirectX 9対応の「Chrome9 HC3」になっており、従来のNano-ITX製品に比べて、グラフィックス性能が大幅に強化された。

製品ラインナップは、C7/1.5GHzの「EPIA N700-15」(ファン搭載)と、Eden ULV/500MHzの「EPIA N700-05E」(ファンレス)の2種類。CPU以外は同一で、メモリはDDR2-533/667のSO-DIMMを1スロット搭載。バックパネルI/Oは、シリアル、VGA、ギガビットLAN、USB 2.0×2となる。基板上にはSATAコネクタ×2ポートも用意されている。

N700は現在、開発者向けに提供が開始されているところで、9月中旬には代理店経由で入手できるようになる見込み。