8月1日に都内スタジオにて、OAD『獄・さよなら絶望先生』のアフレコが行われ、収録後に糸色望役の神谷浩史と風浦可符香役の野中藍がインタビューに答えてくれた。

『さよなら絶望先生』は、講談社発行の『週刊少年マガジン』で久米田康治が連載する作品。時事ネタや自虐ネタを取り入れた内容で人気を博し、第2期までテレビ放映が行われている。その続編となる今回は、地上波ではなく原作第15集、第16集の初回限定版に付属するOAD (オリジナルアニメーションDVD)での登場となった。

アニメ『獄・さよなら絶望先生』は、原作コミックス第15集、第16集の初回限定版に付属するOADとして登場! 絶望に終わりはない……

OAD版では、監督の新房昭之氏をはじめアニメ『さよなら絶望先生』のスタッフが再結集。アニメーション制作もこれまでと同じくシャフトが担当するなど、申し分ない布陣となった。テレビ放映でも、人気作をネタにしたり声優をシャッフルしたりと暴走気味だった本作。今回は地上波ではないOADとなり、さらに衝撃のネタが待ち受けていそうだ。原作第15集、第16集の初回限定版は、完全受注生産での販売となる。第15集が2008年10月17日発売で、予約締切が2008年9月3日。第16集が2009年2月17日発売となり、予約締切は2008年12月15日となる。価格はともに3,470円で、全国書店やインターネットで予約可能。OADとして新たな展開を見せる、アニメ『絶望先生』。どんなネタが詰め込まれたのか、ぜひ自分の目で確認してほしい。

糸色望役の神谷浩史と風浦可符香役の野中藍が語る『絶望先生』

――OAD発売の話を聞いた感想はいかがでした?
神谷「うれしかったですが、非常に大変な作品なので単純に喜んでもいられないなと(笑)。責任重大であり『ああ"絶望先生"をまたやるのか』という感じで、素直に喜べないのが、この作品らしいなと思いました」
野中「『売れたら続編』と書いた単行本の帯もありましたが(笑)、実際に続編ができてすごく嬉しかったです」

――ひさしぶりのアフレコはどうでしたか?
神谷「望をひさしぶりに演じてみて『これはやはり週間ペースでやっていないといけないものなんだな』というのを、改めて思い知らされました(笑)」
野中「今日の収録では、某絵描き歌がありました。その歌を一所懸命覚えるのに1日それがずっと頭のなかで流れていたので、終わってホッとしています。また本物の絶望先生の声の隣でやれて楽しかったです」

――収録前に役作りはされますか?
神谷「とくにはみなさんにお伝えできるような役作りはないのです。逆に台本もらってから今日まで、ずっとどよーんとしていました(笑)」

――ご自分にとってキャラクターは、どんな存在ですか?
神谷「別になにもないです(笑)。でも藍ちゃんに本物の糸色望だというふうに思われていたりする点では、非常に光栄です。それがこれからOADを見てくださる人にもそういうふうに思っていただければ、非常に光栄だなと思います」
野中「別作品で大人っぽい女性をやっていているのですが、可符香は生き生きと演じられたので(笑)、すごく楽しいです」

――OADならでは見どころは?
神谷「なんといっても本作では、最近の『マガジン』や単行本最新刊に載っているネタが映像化されています。僕も『これこの前読んだやつだ。これを映像化するんだ』という感覚がありました。また今回も、ごく一部の大人気ヒット作をネタにしていますが……多くは語りません(笑)」
野中「今日は糸色先生が動いてみんながいて、その声が聞こえてというのが楽しかったです。電車の中などで『マガジン』を読んでいる人を見かけます。テレビで見ていなかった人にも『DVDでも見てみるか』的な感じで見てもらいたい作品です」

――原作者の久米田先生に、アピールなどはありますか?
神谷「ラジオなどでも結構大変なことを言っているのですが、それがネタとして昇華しているのは原作の力だと思います。そのお力添えができればと思いながらアフレコに参加しているので、恩着せがましいことを言うつもりはないです。でも、この単行本が予想以上に売れたら、なにかあってもいいかも(笑)」
野中「売れているんだと思いますが、本屋さんでたまに単行本最新刊がなかったりします。コミックスを面白くすると私の分がなくなっちゃうので、あんまり面白くしないでください(笑)。……でもやっぱり面白くして、書店になくなったらコミックスを送ってください(笑)」

――ファンに向けてひと言お願いします
神谷「通常版とOAD付き初回限定版の2種類あるので、間違えないでくださいね(笑)。本当に厳選したエピソードで、また新しく面白いエピソードが、連載だったりとか単行本のなかからそのなかから厳選されているので、非常に楽しめるものになっています。自信を持ってお勧めするので、よろしかったらみなさん予約してご覧になっていただければと思います」
野中「OADだとアニメの放送と違って、自分の時間に合わせて見られます。いま忙しい人もあとから見られるので、予約して買っておいて。忙しい人も忙しくない人も、みなさんにぜひ見てもらえたら嬉しいです」

風浦可符香役の野中藍(左)と糸色望役の神谷浩史(右)

(C) 久米田康治・講談社/獄・さよなら絶望先生製作委員会