米AMDは12日(現地時間)、ATI Radeon HD 4800シリーズの上位モデルとして、1枚のカード上に2基のGPUを搭載するハイエンド向けグラフィックスカード「ATI Radeon HD 4870 X2」および、「ATI Radeon HD 4850 X2」を発表した。価格は4870 X2が549ドル、4850 X2が399ドル。
ともに製造プロセスは55nmで、GPUのダイサイズは2基あわせて520平方mm。バスインタフェースはPCI Express 2.0で、DirectX 10.1/SM4.1をサポート。演算能力は4870 X2で2.4TFLOPS、4850 X2で2TFLOPSとされる。最大消費電力は4870 X2が286W、4850 X2が230W。CrossFireXで2枚のカードを利用し、計4GPUでの協調動作もできる。
2基搭載するGPU間のインターコネクトにも改良が施されており、従来製品のATI Radeon HD 3870 X2では同インターコネクトのブリッジ部分の帯域幅が上下それぞれ2.5GB/sのPCI Expressだったところ、上下それぞれ5GB/sのPCI Express 2.0となった。加えて、ブリッジを介さず直接GPU間を接続する上下5GB/sのSideportも追加されている。
基本的な仕様・機能は、それぞれシングルGPUの4870/4850をそのままデュアル構成にしたもので、新製品における主な違いをまとめると以下の通り。
Radeon HD 4870 X2 | Radeon HD 4850 X2 | |
---|---|---|
コアクロック | 750MHz | 625MHz |
SP数 | 1600基(800×2) | 1600基(800×2) |
メモリタイプ | GDDR5 2GB(1GB×2) | GDDR3 2GB(1GB×2) |
メモリクロック | 3.6GHz | 2GHz |
メモリ帯域 | 230GB/s | 128GB/s |