米AMDは6日(現地時間)、グラフィック統合型の最新チップセット「AMD 790GX」を発表した。グラフィック統合型としては、同社の最上位モデルとなるチップセット。搭載マザーボードは、ASUS、ASRock、BIOSTAR、DFI、ELITEGROUP、Foxconn、GIGABYTE、J&W、Jetway、MSIなどから発売される見込み。

グラフィック統合型の最新チップセット「AMD 790GX」

グラフィックコアは「ATI Radeon HD 3300」に

「AMD 790GX」は、DirectX 10に対応するグラフィック統合型チップセット。従来の780Gチップセットの上位モデルとなっており、グラフィックコアが「ATI Radeon HD 3300」に強化。そのほか、「Advanced Clock Calibration(ACC)」技術の搭載、新サウスブリッジ「SB750」の採用なども行われている。

「Advanced Clock Calibration」はオーバークロックツール「OverDrive」にも項目が出ている

「今日のHD/マルチメディアのアプリケーションは、パワフルなグラフィックとマルチコアCPUの性能を要求するが、AMDだけが真にバランスの取れたプラットフォームを提供している」とは同社チップセット部門のPhil Eislerゼネラルマネージャ。「790GXチップセットの革新的な新技術により、Phenom CPUとマザーボードGPUの性能がさらに向上する」(同)。

特記すべきは、ディスクリートチップセットの790FX/790Xと同様に、マルチGPU技術「CrossFireX」に対応した点だ。「Hybrid Graphics」もサポートしているので、内蔵グラフィックのみ→Hybrid Graphics→ハイエンドカード1枚→ハイエンドカード2枚によるCrossFireXと、ユーザーのニーズに合わせてスケーラブルに性能を強化することが可能だ。

主な機能の比較
チップセット 790GX 780G
DirectX 10 10
HyperTransport 3.0 3.0
PCI Express 2.0 2.0
グラフィック Radeon HD 3300 Radeon HD 3200
Hybrid Graphics
CrossFireX ×
Avivo HD
サウスブリッジ SB750 SB700

そのほかの仕様に関しては、780Gチップセットと同様。製造プロセスは55nm。ディスプレイ出力はDVI/HDMIに加え、DisplayPortもサポートする。また780G搭載マザーボードでは、ディスプレイキャッシュを搭載する製品が各メーカーから登場したが、もちろん790GXもこれに対応している。