前回のドコモブースレポートでは、Super 3G(LTE)やインテリジェント電池パックなど開発中の技術について紹介したが、今回はそれ以外の展示について紹介する。
端末に個人情報が残らない「電話帳情報セキュリティサービス」
企業が業務用の携帯電話を従業員に支給するということはもはや珍しくないが、紛失した際に、電話帳から顧客や従業員の個人情報が漏洩してしまうリスクが重くのしかかる。
このリスクに対しては、端末側に電話帳データを一切置かず、セキュアなネットワーク上に電話帳を置き、iモードブラウザやiアプリを経由して電話をかけるソリューションが既に用意されている。それでも、端末には着信・発信履歴という形で顧客や従業員の電話番号が残ってしまう。
今回参考出展された「電話帳情報セキュリティサービス」は、このソリューションをさらに発展させ、端末側に通話先・通話相手の番号を残さない、という機能に重きを置いたものとなる。
待望の個人向け「BlackBerry Internet Service」
8月1日に中小企業と個人ユーザー向けに受付を開始する「BlackBerry Internet Service」(BIS)も来場者の興味を引いていた。このサービスでは、BlackBerry端末に対してパソコン用メールアドレス宛に届いたメールのプッシュ配信を受けることができる。アカウントは、最大で11個まで設定することができ、基本的にはPOP3またはIMAPプロトコルに対応したメールサーバーであれば送受信が可能。現時点ではGoogle(Gmail)、OCN、So-net、ぷらら、@niftyのメールサービスで動作確認が取れている。
そのほか、BlackBerryユーザー同士でのオンラインチャット機能なども利用できる。
なお、BISには専用のパケット料金割引プランである「ブラックベリーデータ通信パック」が用意されているものの、「Biz・ホーダイ」のようなパケット定額料金が設定されていない。その点について担当者に質問してみたところ、「Webページはネットワーク側でデータ圧縮をかけて表示するので、多くのユーザーは無料通信分(約10MB分)で収まるとみている」とのことだった。
ユーザーの健康管理を支援する「ウェルネスプラットフォーム」
多くのユーザーが興味深く見ていたのが、携帯電話と体重計などの健康管理機器が連携してユーザーの健康管理を支援する「ウェルネスプラットフォーム」の展示だ。
脈拍測定機能などを搭載した「SH706iw」と「らくらくホンV(F884iES)」のほか、携帯電話と連携できるオムロンヘルスケアとタニタ製の健康管理機器が併せて展示されていて、実際に連携するデモンストレーションも行われていた。
F1100は専用アプリを入れることで、Bluetooth対応の健康管理機器と連携できる |
らくらくホンVでは、インカメラで脈拍測定をする。ちなみに、らくらくホンVではこの機能をiアプリDXとして提供している |
ほかにも、歴代の「ドコモダケぬいぐるみクリーナー」など、個人ユーザーが見ても楽しい展示もあった。また、ブース内には「充電バー」というコーナーがあり、FOMA携帯電話の充電をブース内で行えるサービスも行われていた。
(井上翔/K-MAX)