ファイザーはこのほど、脳卒中についての理解や予防に対する意識と健康管理の実態について調査を実施し、「疾患への関心は高いが予防意識は低い」などとする結果を発表した。調査は脳卒中の罹患率が高まるとされる40歳以上の男女4,700人(47都道府県各100人、男女50人ずつ)を対象に今年4月にインターネットによって行われた。

調査によると、高血圧を脳卒中の危険因子として認識している人は94.2%に上る一方、38%の人は高血圧と診断されても医療機関を受診しておらず、知識が予防意識にはつながっていない実態が明らかになった。なお医療機関に行かない人にその理由を尋ねたところ、「生活習慣を変えることによって改善しようと思ったから」との答えが最も多かったが、このうち実際に改善できた人は半数にも満たなかった。

しかしながら「身近で脳卒中になった人がいる」とした人は46.7%にも上り、脳卒中の怖さについて知っている人の割合は決して少なくないことも調査でわかった。

これらの調査結果を受けて日本脳卒中協会の山口武典理事長は「生活習慣の改善は日頃より留意するべき重要なポイントですが、高血圧や高血糖などの危険因子の改善が自分一人では困難な場合には、医師や保健師など専門家のサポートを受けてそれらを放置しないことが大切です」とコメントしている。