――「想い」というキーワードは、今回の新商品を紹介するキービジュアルにもなっていますね。
「開発からすれば『想い』は『こだわり』と言い換えられるかもしれません。しかし、経営の立場で見ると、『想い』という言葉はOKIデータのDNAに近いのではないかと思います。我々がお客様に届けたい想い、そしてプリンタを使われるクリエイターの皆様がそれぞれの仕事で届けたい想い。その2つが今回のMICROLINE 910PS/ Pro 930PSシリーズのビジュアルに集約されているのです」
――MICROLINE 910PS/ Pro 930PSシリーズで1番の特長はどのようなところでしょうか?
「パフォーマンスと画質の高いレベルでの安定感だと思います。パフォーマンス面ではコントローラに最新のFieryシステム8eを採用し、RIP処理能力が従来機に比べて1.5倍速くなっています。画質面では、マイクロファインHDトナーを採用し、環境変動の影響を受けずに高品位なプリント結果が得られるようになりました。また、300g/m2までの用紙厚に対応していることも特長のひとつです。前機種より色域は拡がっていますし、画質もアップしています。それに、Adobe PostScript 3のコアバージョンに「3017.102」という最新バージョンを搭載したことで、PDF出力の信頼性も高まっています。MICROLINE 910PS/ Pro 930PSシリーズは、最新のDTP制作環境で安心してお使いいただける商品です」
――今回の発表会では、開発を担当された社員の方のビデオプレゼンテーションもありましたね。
「DTP業界はプロユーザーの方が多いので、いわゆるセールストークより『何を考えて開発したのか』を明確に説明できる技術者が、直接お話しした方が効果的です。開発部門は群馬県高崎市にありますが、エンドユーザー様と直接お話しする機会が多くはありません。しかし、実際には『自分の想いを込めた』という部分が必ずあるんです。今回のようにビデオプレゼンテーションさせていただく機会があると、開発者自身も『よし、あの場所に立てるように良い仕事をしよう』というモチベーションが上がりますし、充実感も増します」
――今後の展開として、ページプリンタの拡充は予定されているのでしょうか?
「もちろん、LED技術をベースにカラーSFP、モノクロSFP、カラーMFPと商品は拡充していきます。モノクロのSFPについては、下半期の早い段階で何らかのお知らせをしたいですね。とにかく新商品を出して市場シェアを確保すること、これが現在の目標です。 また、SMB市場に向けても展開していきます。OKIデータとOKIグループの今ある技術を何らかの形で融合し、お客様に役立つ商品を出す計画も引き続き継続中です。 次に何をお見せできるかはまだ具体的に言えませんが、楽しみにしていただければと思います」
なお、同インタビューには、国内営業本部長・舘守.執行役員やプリンタ事業統括本部長・関根常務、営業統括本部長・川村専務らが同席した。
撮影:土門ジョージ