松下電器産業は29日、食器洗い乾燥機「NP-TS1」を発表した。あわせて、機能を絞ったタイプの「NP-TM1」も発表される。発売は9月1日で、価格はオープン。推定市場価格は「NP-TS1」が9万5,000円前後、「NP-TM1」が8万5,000円前後。
同製品には、「除菌ミスト」というシステムが採用されている。これは、高濃度の洗浄液を超音波素子でミスト状にしたもので、洗浄前の段階で庫内に充満させることで、食器に付着した汚れをはがして落としやすくするシステムだ。新モデルでは、この除菌ミストの発生デバイスに改良が加えられている。従来は、超音波を発生させるための素子がカバーに入れられていたが、新モデルでは素子自体にチタンコートを施すことでカバーを廃止し、ダイレクトに洗浄液に接するようになった。
また、振動を効率的に伝えるための反射板にも改良が加えられており、ミストの発生量は約1.8倍へと増加した。さらに、大粒のミストにより、食器に付着した汚れをはがすだけでなく、洗浄液に含まれる酵素によって、汚れを溶かす効果も得られるようになった。同社では、これを「パワー除菌ミスト」と名付けている。また、これにより洗浄時の庫内の温度を従来よりも下げても、同じ洗浄効果が得られるようになった。標準コース1回のランニングコストは、24円へと下げられている。また、乾燥時にヒーターを使用しない「ゆとりコース」では20円で洗浄から乾燥までを行うことが可能だ。また、NP-TS1では「新低騒音ポンプ」と、吸音効果のある大型の断熱材の採用と、扉部分のパッキンの改良により、標準コースでも約35dBという業界No.1の低騒音を実現している(従来モデルのNP-BM2における標準コースでは約40dB、「音控えめモード」で37dB)。
なお、NP-TS1と同時にスタンダードタイプの「NP-TM1」も発表された。NP-TM1は、低騒音化設計の仕様ではないが、パワー除菌ミストは搭載される。