ローソンは、国産米粉を100%使用したパン3種を29日から関東地区のローソン店舗約2,251店で発売すると発表した。9月9日からは販売地区を全国に拡大するという。大手パン製造会社や全国チェーンの小売会社の中で、国産米粉100%使用のパンを全国的に販売するのは同社が初とのこと。

国産米粉を使用した「あんぱん」「シフォンケーキ(紅茶)」「蒸しパン」

29日から発売されるのは、「あんぱん(130円)」「シフォンケーキ(150円)」「蒸しパン(140円)」の3品。9月9日からはシフォンケーキの替わりに「平焼きパン」と「ミニブレッド」が追加され、合計4品となる。

同社によると小麦粉の価格高騰や食品自給率の問題などにより、パン業界では米や米粉に注目が集まっているという。米粉はパンに使われる小麦粉(強力粉)に比べて良質なタンパク質・アミノ酸を豊富に含んでおり、その栄養価の高さも特徴のひとつ。このため原料の一部に米粉を使用したパンは従来から数多く販売されているが、膨らまない、ぱさつく、時間が経つと硬くなるなど米粉特有の課題のため、国産米粉100%使用のパンとなると専門店など一部の店舗でしか販売されていなかったという。

ローソンでは今回、米粉を小麦より細かくする新しい製粉技術を用いて水分量を抑えた結果、米粉100%でも安定した膨らみを実現。さらに製造工程の工夫などにより、ぱさつく、硬くなるなどの課題も克服したとしている。実際に焼きあがったパンにはほのかな甘みが感じられるといい、ソフトでモチモチ感が強いのが特徴だという。また、小麦粉のパンに比べて約4%多く水分を含んでいるため、口どけがよく飲み物がなくても食べやすいという。