7月18日に全米で公開された、バットマンシリーズ最新作の『ダークナイト』が、オープニング初日の興行収入で、歴代1位を樹立した。

新たな敵、ジョーカー

同作品の公開初日(7月18日)における興行収入は、6,716万5,092米ドル(約71億6,000万円)を記録。これまでトップの『スパイダーマン3』(2007年5月4日公開)の5,984万1,919米ドル(約63億8,000万円)を抑え、歴代1位に輝いた。また、1日あたりの興行収入では、翌7月19日に47,65万240米ドル(約50億8,000万円)、翌々日7月20日に43,59万6,151米ドル(約46億5,000万円)を叩き出し、歴代ランキングのそれぞれ6位、13位にランクイン。公開から3日間で興行収入はすでに1億5,841万1,483米ドル(約168億8,000万円)に到達している。

シリーズ3作目となる本作では、クリスチャン・ベールが再びバットマンに扮し、ジム・ゴードン警部補(ゲイリー・オールドマン)らと共に新たな悪との戦いを繰り広げる。そんなバットマンの前に突如現れ、ゴッサム・シティーを再び震撼させることになる極悪犯罪者"ジョーカー"とは一体……? 極悪非道、理屈は通じず、その行動は予測不可能で残虐極まりない最強の敵"ジョーカー"に、バットマンはあらゆるハイテク武器を駆使して立ち向かって行く。

『バットマン ビギンズ』に引き続き、バットマンを演じるクリスチャン・ベール

本作の話題は、なんと言ってもジョーカー役を熱演したヒース・レジャーだ。『羊たちの沈黙』のレクター博士、『スター・ウォーズ』シリーズのダース・ベイダー、『シャイニング』のジャックなどスクリーンで主役を食うほどの強烈なインパクトを放った後々まで語り継がれている悪役にも匹敵するジョーカー役を自ら志願し、監督に直接アプローチしたとも伝えられるレジャーは、「まるで血管を破裂させているかのようだった」とスタッフから評されるほどの力の入ったものだ。しかし、本編の製作がすでに編集段階に入り、レジャー演じる新ジョーカーを紹介するポスター/予告篇が製作された今年1月、レジャーは急逝し、残念ながら本作が遺作となった。

28歳という若さで亡くなってしまったヒース・レジャーは「これまででいちばん楽しい役だった」と漏らしていたという

また、クリストファー・ノーラン監督の「同じことを繰り返したくない」という意向のもと、本作では登場キャラクターのダークな心理描写まで細かく描写。また、アクション・シークエンスの大幅なスケールアップ、ゴッサム・シティーの大幅な設定変更などの大胆な挑戦により、人気低迷中だった「バットマン」を見事生返らせることに成功した。

アメコミからスピンアウトしたクライム・アクション・ムービー『ダークナイト』の日本公開は8月9日。これに先駆け、本作のキャスト・スタッフが来日し、7月28日、29日にプレミア上映、8月2、3日にも一部映画館での先行上映が予定されている。

オープニング初日の興行収入歴代ランキング

順位 作品名 オープニング興行収入 公開年月日(米国)
1 ダークナイト $67,165,092 2008/07/18
2 スパイダーマン3 $59,841,919 2007/05/04
3 パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト $55,830,600 2006/07/07
4 スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐 $50,013,859 2005/05/19
5 X-MEN:ファイナル・ディシジョン $45,102,265 2006/05/26
6 ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 $44,232,338 2007/7/11
7 パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド $42,910,392 2007/05/25
8 スパイダーマン2 $40,442,604 2004/06/30
9 ハリー・ポッターと炎のゴブレット $40,118,363 2005/11/18
10 スパイダーマン $39,406,872 2002/05/03

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