日本サーマルティクは19日、リナックスカフェ秋葉原店にて「サーマルキャンプ2008in秋葉原」を開催した。日本サーマルティクのほか、NVIDIA、日本AMD、インテルなどの協賛メーカーのスペシャルステージも行われ、各種プレゼンや抽選会などで盛り上がった。
サーマルティクのプレゼンテーションでは、Big Water 770、X5OrbFXII、Q静シリーズ電源など最新製品の特徴を紹介。最新の水冷ユニットBig Water 770では、省スペース設計、簡単インストール、拡張性、高性能の4点をポイントに挙げた。CPUファンX5OrbFXIIはカラフルなバリエーション展開と実用的な温度表示機能が特徴。Q静シリーズ電源には現行の500W、650Wに加え、750W、850Wの2製品が発売予定と明かされた。
今後の製品としては、ミドルタワーケース「M5」、VGAカードクーラー「S Orb」、CPUクーラー「V1 AX」などが紹介された。これら3製品は、同会場にて展示も行われていた。ミドルタワーケースM5は外装、内装ともブラックで統一され、引き締まったイメージのケースながら価格も2万円ほどにおさえられている。VGAカードクーラーのS Orbは最新VGAに対応した大型クーラー。CPUクーラーV1 AXは、銅製クーラーV1のアルミモデルで、価格もおさえられているという。
会場には、人気のケース、各種クーラー、電源ユニット、ノートブックPC用クーラー、水冷ユニットなど、同社の製品が多数展示。このほか、コンプレッサーを用いガス圧を調節することで効率よく冷却を行い、水冷ユニットよりもさらに20℃ほど温度下げるという、エアコンのような冷却システム「Micro-refrigeration System」も紹介された。
マイクロATXキューブケース「LANBOX Lite」にPhenom X3 8750を組み合わせた地デジパソコン |
コンプレッサーによるエアコン風冷却を用いたMicro-refrigeration System |
サーマルティク製品を組込んだPCショップによるPCも展示されていた。ひとつはパソコンショップ アークの展示で、Pentium Extreme Edition 955を4GHzにオーバークロックしたマシン。あえて爆熱CPUを選び、3.73GHz駆動のテスト時にはフルロード1時間後で水温38~39度、CPU温度58~60度という数値だったとか。会場ではストレステストアプリを実行しデモンストレーションしていた。
もうひとつはFLTの参考展示した最強スペックPC。デュアルのCore 2 Extreme QX9775を4.2GHzにオーバークロックしさらにRadeon HD 4870を2枚CrossFireXさせ、これをサーマルティクの水冷ユニット、ケースでまとめたモンスターマシン。その手前にはこれの3-way SLI版もむき出し状態で展示されていた。
アークが展示したPentium Extreme Edition 955のオーバークロック&水冷PC |
FLTが展示したCrossFireX+Skulltrail+水冷OCマシン。その下は3-way SLI版 |
インテルのプレゼンにはおなじみの天野伸彦氏が登場し、同社のスモールフォームファクターPCに関する取り組みを説明。今後の同社製Mini-ITXマザーボードのロードマップやそのMini-ITXマザーボードを収めるケース、熱設計や電源仕様に関しての考えを紹介した。今後のロードマップには、G45を搭載する「DG45FC」、Q45を搭載する「DQ45EK」などが示されたほか、09年第2四半期頃に登場している予定のCPUにも対応したいとの発言もあった。なお、当日はかなりの夏日。暑さのためかぼぉ~っとしてしまった天野氏は、AtomのTDPに関する紹介のなかでうっかり「"デュアル"だと8Wくらい」とこぼしてしまったようだが「気のせいです」とのこと(デュアルコアAtomか!?)。ほかにもAtom用チップセットのTDPに関して「消費電力を下げる予定は?」との質問に「SiSを使うと10Wくらい……」とこぼしていた。なお、現在のAtomマザーボードに使用されているIntel 945Gは130nmプロセスであり、およそ20Wほどある。