トリプレットゲートは18日、東京・秋葉原のヨドバシカメラ マルチメディア akibaで、トリプレットゲートが提供している無線LAN接続サービス「WirelessGATE」に向け、クウジットと共同開発したマック用接続ソフトウェア「ワイヤレスゲートコネクション for Mac OS X」発表会を開催。店頭でデモンストレーションを実施した。
会場では、まずトリプレットゲート 代表取締役CEO 池田武弘氏が「ワイヤレスゲートコネクション for Mac OS X」の概要について説明した。
ヨドバシカメラ マルチメディア akibaに設置された「ワイヤレスゲートコネクション for Mac OS X」のデモンストレーションブース |
「ワイヤレスゲートコネクション」を説明するトリプレットゲート 代表取締役CEO 池田武弘氏 |
トリプレットゲートでは公衆無線LANに特化したプラットフォームを提供。動画配信や音楽配信、コミュニケーションサービスなどのブロードバンドコンテンツを、ノートPCをはじめ、ポータブルミュージックプレイヤー、iPhoneといったブロードバンド対応デバイスで簡単に利用できるプラットフォームとなっている。今後、無線LANだけでなく、WiMAXや次世代PHSなどもプラットフォームに取り入れていきながら、ユーザーはどの通信を使っているのか意識しなくても、手軽に持ち運べるデバイスでインターネットを利用できるように進めていくとした。
この中でも、トリプレットゲートが提供している無線LAN接続サービス「WirelessGATE」は、無線LANでのMVNO的な位置付けを実現している。「BBモバイルポイント」「ライブドアワイヤレス」「成田Airport」に加え、オプションサービスとしてNTT東西の「フレッツ・スポット」に対応。全1万4,000エリア以上(オプション・スポット)となる複数の無線LANサービスを、同じIDとパスワードでさまざまなデバイスからシームレスに利用可能。さらに、さまざまなユーザーに便利に使ってもらうために、面倒な初期設定やログイン手続きを行うことなくインターネットに接続できる。
従来の対応OSは、Windows XP / Vista、Windows Mobile 5.0 / 6.0、Symbian OS S60だったが、アップルのノートに標準装備される無線LANに対応するため、Mac OS Xでも使えるようにした。今後は、さらに推し進めてiPhone / iPod touchも取り組んでいくとした。iPhone / iPod touchについては、アプリケーション層のSDKは公開されているが、無線LAN関連部分は非公開箇所が多い。その公開に合わせて提供できるようにする。
これから力を入れてきたいのが位置情報関連(Location-Aware)コンテンツや広告配信。これまでは接続がメインサービスだったが、今後は接続した後のサービスも手がけていきたいとした。
これを実現するのが、オフラインでも現在位置を取得できるクウジットの技術「PlaceEngine」。これを利用した位置検出および位置情報コンテンツの第1弾として、無線LANへの接続に直結するソフトウェアを開発。最寄りアクセスポイントをリスト形式だけでなくマップ表示する。いままで見知らぬエリアでは無線LANのアクセススポイントを見つけるのが難しかったが、この機能により簡単に接続できるようになった。最終的には、無線LANのアクセスポイントに接続して、そのエリア特有の情報を提供することも考えている。
続いて、クウジット 代表取締役社長 末吉隆彦氏が「PlaceEngine」について説明。「PlaceEngine」は無線LANから発信されている電波で位置情報を取得。現在地情報を取得するボタンを押すだけで、数秒以内で現在地の住所が分かる。この技術を応用し、今回は「ワイヤレスゲートコネクション」へ簡単に接続するためのユーティリティを開発した。
具体的には、周囲の無線LANのアクセスポイントから発信しているビーコン信号の電波から算出。つまりインターネットに接続する前にアクセスポイントの位置が割り出せる。接続した後も、現在地が分かるため場所に応じたコンテンツが配信可能。しかも、ビル内にいる場合でも何階にいるのかまで分かる。例えば何階にいるのかを検出し、その階の地図を表示するようなサービスもこの技術を使えば実現できる。