欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会(EC)は7月15日(ベルギー時間)、SMS(テキストメッセージ)の国際ローミング料金規制を設ける方針を明らかにした。今年10月にも規制案を提出する予定という。

ECは今年2月、オペレータに対しSMS/データ通信における国際ローミング料金を自主的に引き下げるよう呼びかけていた。今回の規制化は、呼びかけの効果がなかったことと、料金が不透明という消費者の声を受けてのものとなる。

まずは、普及しているSMSのローミング料金の上限(プライスキャップ)を定める。EU各国のテレコム規制機関で構成されるERG(European Regulators Group)の調査によると、2007年10月から2008年3月のSMS国際ローミング料金のEU平均は0.29ユーロ。だが、ベルギーユーザーがEU諸国内で利用した場合0.80ユーロになる例もあり、これは国内利用時に適用される料金の10倍という。

ERGではプライスキャップについて、「0.11 - 0.15ユーロが適切だろう」としている。

今後の計画としては、10月ごろ欧州議会と欧州閣僚理事会に対し規制案を提出する。データ通信の国際ローミング料金についても、効果的な方法を検討していくという。