インテルは16日、WiMAXをサポートするワイヤレス機能を含む、ノートPC向けプラットフォーム「Centrino 2」(開発コードネーム:Montevina)を正式に発表した。Santa Rosaのコードネームで呼ばれていた現行プラットフォームの後継にあたり、一般向けの「Centrino 2」と、ビジネス向けの「vPro Centrino 2」の2種類が用意される。同日、Centrino 2の製品発表会が都内で開催され、同社代表取締役共同社長の吉田和正氏、IA技術本部長の及川芳雄氏がプレゼンテーションを行った。
Centrino 2は、CPUにノートPC向け45nm世代のCore 2 Duo、チップセットにインテル4シリーズ、無線LANを始めとする通信モジュールで構成され、ネットワークはIEEE 802.11nとギガビットイーサネットをサポートする。
無線通信モジュールは「Wi-Fi Link 5000シリーズ」が用意される。「5300」「5100」の2種類で、どちらも802.11n(ドラフト)に対応した高速通信が可能。
5000シリーズは、11a/b/gと比較して最大5倍の帯域幅、2倍の接続範囲を実現したほか、消費電力と実装面積の削減も行われている。なお、5300は最大450Mbps、5100は最大300Mbpsの通信速度をサポートする仕様となっている。
また米国では、5000シリーズをベースにWiMAXにも対応した統合モジュール「WiMAX/Wi-Fi Link 5050シリーズ」を2008年内に出荷するとしている。国内での提供については、モバイルWiMAXサービスを提供するUQコミュニケーションズの計画に合わせて進めていくという。UQコミュニケーションズは2009年2月に東京23区と横浜市で試験サービスを開始し、夏には本サービスを開始する予定。
記者説明会ではCentrino 2についてのプレゼンテーションのほか、国内外メーカーのCentrino 2搭載製品の展示も行われた。同日発表された、レノボ・ジャパンのB5モバイルノートPC「ThinkPad X200」や、富士通の「LIFEBOOK E」シリーズ、松下電器産業の「TOUGHBOOK」など多数の製品が展示された。
レノボは現行製品「ThinkPad X61」のバリエーションとして、CDMA 1X WIN通信モジュールを内蔵したモデルを用意しているが、ThinkPad X200においも「通信モジュール内蔵モデルを検討している」(説明員)という。
吉田社長は、今後のモバイルコンピュータに必要な機能として、高画質な映像を体験する為の高いパフォーマンス、長いバッテリー駆動時間、革新的なフォームファクタ、セキュリティ機能の充実に加え、広帯域のワイヤレス機能を挙げた。Centrino 2でこうした市場のニーズに対応するとしている。