BMWは、外観や内装などを変更したBMW 3シリーズを発表した。9月20日より発売する。日本での発売予定については発表されていない。BMW 3シリーズはコンパクトエグゼクティブセグメントと位置づけており、今回のマイナーチェンジでその価値を更に引き上げたとしている。同シリーズは2005年に登場し、毎年28,000台のSaloonと、9,000台のTouringを売り上げているという。
新BMW 3シリーズでは、各賞を受賞した5つのガソリンエンジンと、5つのディーゼルエンジンを搭載したモデルが用意される。特に、オールアルミで新設計されたBMW 330dのエンジンは、第3世代コモンレールディーゼルインジェクションとピエゾインジェクター、可変ジオメトリ機構を備えたシングルターボチャージャーを搭載する。一方で、318dには、初めて6速ATトランスミッションが搭載される。なお、新ディーゼルエンジンモデルの日本導入については、市場の動向によって判断されるようだ。
330dに搭載される新開発の6気筒2993ccエンジンの出力は、従来モデル比15ps増の245hpを4000rpmで、トルクは従来比20Nm増の520Nmを1750~3000rpmで発生する。このエンジンの搭載により、330d SaloonとTouringのパフォーマンスは、従来モデルに比べてさらに向上した。330d Saloonでは0から62mph(約100km)までに6.1秒(Touringでは6.2秒)で加速し、最高速度はリミッター制御され最大155mph(248km/h)となる。また、330dの燃費は旧モデルの46.3mpg(Mile Per Gallon:1ガロンあたりの燃費)から49.6mpgに向上、CO2排出量は1kmあたり176gから165gに減少した。
325d Saloonでは、燃費が47.9mpgから49.6mpgへ向上し、CO2排出量も155g/kmから153g/kmに減少した。335d SaloonとTouringでは出力とトルクは前モデルと同等の286hp、580Nmに抑えられているが62mphへの加速は6.2秒で、Touringも同様のパフォーマンスアップを見せている。
318d SaloonとTouringでは、初めて6速ATが搭載され、ドライバーにリラックスしたドライビングと、経済性と低排出ガスを実現している。318dの燃費は52.3mpgで、CO2排出量は144g/km。
そのほかのBMW 3シリーズでは、エンジンは昨年モデルから変更されておらず、2007~2008年度のエンジンオブザイヤーを受賞した3Lツインターボガソリンエンジンなど、燃料消費が少なく排出物の少ないディーゼルとガソリンエンジンが用意される。また、BMW 3シリーズの全てのエンジンでダイレクトインジェクション技術と軽量素材が使用されている。
外観では、ボンネットに2本のふくらみの線をもたせ、力強さを演出した。同クラスの車の中で最もスポーティで豪華としている。また、BMWの象徴ともいえるグリルは、一新されヘッドライト外周のリング状ライトは標準装備される。バンパー形状もよりスポーティに変更された。リアライトはLEDが採用されたほか、ホイールも17インチV形状スポークのアロイホイールなど、7つの新デザインホイールが用意される。
内装では、センターコンソールには一新されたiDriveシステムが搭載されるモデルも用意される。新たに使いやすさを向上したオンスクリーンレイアウトと「バック」ボタンなどのショートカットキーが用意され、簡単に必要な機能を呼び出せるという。「favourite buttons」では、好みの目的地を呼び出せたり、音楽ソースの選択、電話帳の呼び出しに利用できる。また、スイッチの場所などは使いやすい場所にレイアウトされ、質感の高い素材が採用されているという。HDDのフリースペースは8GBで、音楽データなどを収録できる。
全てのBMW 3シリーズSaloonとTouringには、6エアバッグが標準装備されるほか、前後席にISOFIXチャイルドシートマウントも用意される(エアバッグ非動作機能含む)。