米Intelは7月15日(現地時間)、同社のノートPC向けプラットフォーム「Centrino 2」を正式発表した。これはかつて「Montevina」の開発コード名で呼ばれていた製品で、現行のSanta Rosaプラットフォームの後継にあたる。プロセッサには45nm世代のCore 2 Duo、チップセットはIntel 4 Series Expressを搭載し、ネットワークではIEEE 802.11nとギガビットイーサネットをサポートする。またオプションとして2GBのTurbo Memory(開発コード名: Robson)が用意される。現在Centrino 2を搭載した250近いノートPC製品が計画されており、各メーカーより順次提供が開始される見込み。

Centrino 2

Centrino 2 vPro

今回発表されたのは、Centrino 2ならびにビジネス向けプラットフォームのCentrino 2 vPro、そしてCore 2 Duo新製品5種類、モバイル向けとしては最上位となるCore 2 Extremeプロセッサの計6製品。新型Core 2 Duoでは新たに"P"の型番がつくプロセッサが定義され、TDPが25Wと低消費電力で動作するのが特徴。1066MHzのFSBで動作し、3MBまたは6MBの2次キャッシュを内蔵する。Intelではこれ以外にもCentrino 2世代のノートPC向けプロセッサ8製品をさらに今後90日以内にリリースする計画で、そこでは前述のCore 2 Extremeのフラッグシップ製品のほか、同社としては初となるノートPC向けクアッドコア・プロセッサ、小型ノートPC向けプロセッサの第2世代製品("Atom 2"のことか?)が含まれている。

Intel Core 2 Duo processor

チップセットとしては「Mobile Intel 45 Express」が新たに投入され、特にグラフィック面でのアクセラレーションが大幅に強化される。実行演算ユニットが従来の8から10に増えており、最大384MBのメモリに対応したIntel Graphics Media Accelerator(GMA) 4500MHD、MPEG2等のハードウェア・アクセラレーション、HDMI出力機能の統合が行われ、Windows VistaのAeroをフルサポートする。Mobile Intel 45 Expressはグラフィック統合版のGM45と、チップセット機能のみのPM45の2種類が用意される。

Mobile Intel 4 Series Express Chipset

このほかネットワーク接続用として、「Intel WiFi Link 5000 Series」「Intel 82567 Gigabit Network Connection」の2種類の通信モジュールが用意される。WiFi Link 5000シリーズには5300 / 5100の2種類があり、どちらも802.11nのドラフトに対応した高速通信が可能。特に5300は最大通信速度450Mbpsをサポートする特別仕様となっており、通常の802.11n製品と比較して高いパフォーマンスを得ることが可能。またIntelによれば、今年末にもWiMAX通信をサポートするモジュールの提供が開始される見込みだという。

Intel WiFi Link 5000 series

プロセッサ名 型番 クロック(GHz) FSB 2次キャッシュ TDP 価格
Intel Core 2 Extreme Processor X9100 3.06 1066 6MB 44W $851
Intel Core 2 Duo Processor T9600 2.80 1066 6MB 35W $530
Intel Core 2 Duo Processor T9400 2.53 1066 6MB 35W $316
Intel Core 2 Duo Processor P9500 2.53 1066 6MB 25W $348
Intel Core 2 Duo Processor P8600 2.40 1066 3MB 25W $241
Intel Core 2 Duo Processor P8400 2.26 1066 3MB 25W $209
※価格は1000個発注時の単価