7日から9日にかけてソウル市で開催された「2008 世界電子政府市長フォーラム」では各種の展示も行われた。本稿では、その内容を写真とともにお伝えする。
多様な情報を無料発信するソウルポータルサイト
ソウル市のブースで展示されていたのは、携帯電話版のソウル市ポータル「m ソウル702」だ。ここでは携帯電話を通じて、ソウル市の行政に関する最新情報や、交通・文化の情報を入手することができる。また、意見提起や通報なども可能だ。
同サイトにおいて特に目を引くのが、交通情報の中に用意されている道路状況の案内である。主要道路上の見たい地域を指定するだけで混雑具合を確認することが可能。混雑状況は、道路地図上に赤・黄・緑で示され、主要区間を走っている車の速度およびそれに伴う渋滞の度合いも確認できる。同様の情報を、指定した曜日・時間にSMS(Short Message Service)で受信することもできるので、車通勤する人などには重宝されそうだ。
ちなみに別のメニューでは、粉塵量や二酸化窒素、オゾンの濃度など、特定地域の大気状況も見ることができる。もっとも実際に触れた感想としては、交通情報と別に表示するのではなく、同一画面で確認できるようにすれば、現在通っている道路の汚染度などがわかるので、より便利になるように思えた。
また現在は試験段階ではあるが、同ポータルサイトではモバイル税金納付サービスも提供している。納付できるのは、自動車税や上下水道料金など。支払いにはモバイルバンキングを利用する。6月中旬から開始したこのサービスは、いつでもどこでも税金納付ができるという便利さから好評で、既に会員は3万人を突破しているという。
さらに文化・公演情報をチェックしたりすることもできるほか、公営の運動場予約、ソウル市に対しての要求、通報、意見提起なども行えるようになっている。これら全てのサービスが無料提供されるというのも、自治体のサービスならでは。担当者によると「2009年頃からは、英語・日本語・中国語といった外国語にも対応する予定」ということで、活用度がますます上がりそうだ。