エイサーは、小型軽量のノートPC「Aspire one」を8月上旬に発売する。CPUにAtom N270(1.60GHz)、OSにWindows XP Home(SP3)、ディスプレイに8.9インチAcer CrystalBrite液晶を搭載し、価格は5万4,800円。

日本エイサー代表取締役社長 ボブ・セン氏(左)と、トークセッションを行ったタレントの眞鍋かをりさん(右)

「Aspire one」の概要を説明する日本エイサー代表取締役社長 ボブ・セン氏

都内で開催された発表会では、日本エイサー代表取締役社長 ボブ・セン氏が、インターネットに接続する端末として、PC、携帯電話、スマートフォンがあるが、この間を埋める製品が必要であることを説明。

ノートPCより小さく、スマートフォン以上の使い方ができるデバイスとして「Aspire one」を紹介した。「Aspire one」は約2年半前からスタートしたが、それが今まで発表できなかったのは、高い完成度を目指したからとした。

続いて、エイサーインコーポレイティッド ブランドマネジメント&プロダクトマーケティングディビジョン モバイルコンピューティングビジネスユニット マネージャー トリーシャ・パン氏が「Aspire one」の製品紹介を行った。

「Aspire one」の製品説明を行うエイサーインコーポレイティッド ブランドマネジメント&プロダクトマーケティングディビジョン モバイルコンピューティングビジネスユニット マネージャー トリーシャ・パン氏

90年代から盛り上がりを見せてきたインターネットの中で、Eメールの利用ユーザーが89%存在する。しかし、スマートフォンやPDA、ノートPCで利用しているユーザーはまだ少ない。このギャップを埋めるための製品がモバイルインターネットデバイスになる。しかも、以前はセカンドPCとして利用されてきたノートPCが、メインPCとなり、新たなセカンドPCが求められるようになる。このようなデバイスに必要な条件はと、生産性の向上、どこでもインターネットに接続可能、十分な大きさの画面を持ちながらコンパクトなサイズ、高性能で長時間駆動など。このような条件を満たすモバイルインターネットデバイスとして「Aspire one」が登場した。

モバイルインターネットを実現するさまざまな機能を搭載した「Aspire one」

ディスプレイ、キーボード、ポインティングデバイスなど、使いやすいように作られている

インターネットデバイスとして、「Aspire one」は802.11b/gに対応。オプションとして、Mobile WiMAX、3G WWANが予定されている。「Aspire one」については、携帯電話のデータ端末などとのセット販売も検討されている。ディスプレイは1024×600(WSVGA)表示対応で、約16:9のワイド画面を実現。キーパッドの左右にボタンを配置し、それぞれ独立して操作可能。ブラウザーの使用時に上下スクロールできるようになっている。日本語キーボード(88キー)は標準サイズの約89%となっていて、コンパクトサイズでありながら操作性が十分だ。このディスプレイは150度まで開けられるため、さまざまな利用シーンにも対応できる。

液晶上部に30万画素のCMOSカメラを装備。静止画や動画の撮影のほか、VoIPを使ったビデオカンファレンスでも利用できる。カードリーダーは左右に配置。本体左サイドにはSDカードリーダーを、右サイドにはメモリースティックやSDカードなどに対応したカードスロットを持つ。

京都にある日本写真印刷の技術を使って洗練されたデザインを実現している

筐体のデザインには、携帯電話などに匹敵するような洗練されたデザインを採用。たとえば、京都、日本写真印刷のIMD(In-mold Decoration)技術「成形同時加飾転写システム」を使用し、曲面に合わせた鮮やかな光沢を実現している。本体色も「Galaxy Black」「Seashell White」「Sapphire Blue」「Coral Pink」「Golden Brown」といったバラエティーに富んだカラーを提供できるように考えているとした。ヒンジ部にはオレンジのリングを飾り、ラグジュアリーな雰囲気を演出している。輪郭としては、スムーズで持ちやすい形に仕上がっている。

今回Linux版が発売されなかった理由として、Linuxバージョンはまだ懸念がありWindowsバージョンのみ出荷することになったとした。ASUSのコンパクトマシンについては、質感、コストパフォーマンスで差別化したいと語った。

トークセッションには、タレントの眞鍋かをりさんが登場。外出時などには携帯電話でブログを更新しているが、このサイズのPCなら外出時の更新ができそうと語っていた。

トークセッションで実際にマシンに触れてみた眞鍋かをりさん

CPU Atom N270(1.60GHz、533MHz FSB、512KB L2 cache)
チップセット モバイルIntel 945GSE Express (GMA950グラフィックス内蔵)
メモリ 標準1GB(512MB Onboard+512MB soDIMM)増設、変更不可
ディスプレイ 8.9型WSVGA(1,024×600)、Acer CrystalBrite光沢液晶、輝度180nit(High-Brightness)、LEDバックライト、26.2万色
HDD 120GB
無線LAN Acer InviLink 802.11b/g(Wi-Fi準拠)ネットワーク・コネクション、Acer SignalUp wireless テクノロジー2 搭載
有線LAN 10/100Mbps Fast Ethernet
Webカメラ 30万画素
サウンド機能 ステレオスピーカー、マイクロフォン内蔵
バッテリ駆動時間 約3時間(3Cell)/2200mAh
入力装置 88キー日本語キーボード
外部インタフェース SDカードスロット×1、メモリーカードスロット(All in Oneカードリーダー)×1(SD、MMC、RS-MMC、MS、MS Pro、xD対応)、USB 2.0×3、RGBアナログ出力×1、ヘッドフォン/スピーカー/ラインアウトジャック×1、マイクロフォンジャック×1、ACアダプタ用DC-inジャック
OS Windows XP Home(SP3)
ACアダプタ 30W ACアダプタ(100V-240V、50-60Hz)
質量 約1.1kg
サイズ 249(W)×170(D)×29(H)mm