ソニーは、ライブビュー機能を搭載したデジタル一眼レフカメラ「α300(DSLR-A300)」を7月17日より発売する。これは1月に米国で発表されたα300の日本版にあたる。価格はオープンだが、想定市場価格は7万円前後。DT 18-70mm F3.5-5.6が同梱されるレンズキット「DSLR-A300K」は8万円前後の見込み。α300の発売により、αのエントリーモデルは「α350」「α200」と合わせて3機種のラインナップになった。
「α300」は、有効1020万画素CCDとライブビュー機能を搭載したエントリー層向けデジタル一眼レフカメラ。有効1420万画素とライブビュー機能を搭載したα350と、1020万画素CCDを搭載した低価格モデルのα200の間に位置する。レンズキットにはブラックのほか、ボディとレンズに淡い金色を施した「シルキーゴールド」も用意される。ボディ単体発売はブラックのみ。
主な仕様はα350とほぼ同様で、撮像素子の変更にともない、光学ファインダー使用時の連写枚数が約2.5枚/秒から約3枚/秒に、RAWの連続撮影枚数が最高4枚から6枚に強化されている。ライブビュー状態での連写は約2コマ/秒となる。またα350と同様にオプションの縦位置グリップ「VG- B30AM」(2万6,250円)が用意される。
ライブビュー機能の「クイックAFライブビュー」は、ライブビューの表示に撮像素子ではなく、専用のイメージセンサーを使用。ペンタミラーをわずかに傾けることで、通常ファインダーに送られる光をこのイメージセンサーに当ててライブビューを可能にしている。通常の位相差式AFユニットを使用するため、高速なオートフォーカスが可能になる。搭載する2.7型液晶モニターは、チルト機構を採用し、下向き(ハイアングル撮影用)に40°、上向き(ローアングル撮影用)に130°に可動する。
CCDユニットを動かすセンサーシフト式手ブレ補正機構と、ゴミやホコリの吸着を防止する「アンチダスト機構」を搭載する。手ブレ補正機構は約2.5~3.5段相当の効果があるという。感度はISO 3200まで対応。画像処理エンジン「BIONZ(ビオンズ)」に高感度ノイズリダクション機能を追加し、高感度でもノイズの少ない高画質を可能にした。オートフォーカスは中央をクロスセンサーとした9点AFとし、合焦時間を高速化した。
Dレンジオプティマイザーは、輝度差をコントロールする階調補正機能。α700で設けられたレベル設定はなく、α350、α200同様のオフ/スタンダード/アドバンスからの選択となる。「クリエイティブスタイル」はスタンダード/ビビット/ポートレートなど8種類が用意され、それぞれコントラストや彩度の微調整が可能。
1回のフル充電で通常撮影可能枚数は約730枚(CIPA規格)、ライブビュー時は約410枚の撮影が可能。サイズは130.8(W)×98.5(H)×74.7(D)mm、重量は約582g(本体のみ)。
なお、7月7日から10月15日までの間、「クイックAFライブビュー」を搭載するα350とα300の購入者を対象に、1万円のキャッシュバックキャンペーンが行なわれる。
α300と同時に、アクセサリーとしてガイドナンバー58の外部ストロボ「HVL-F58AM」も発表された。バウンス撮影時に便利な回転機構を搭載した「クイックシフトバウンス」を採用し、縦・横位置のカメラホールドに合わせてヘッド部を回転できる。バウンス機構は、上方向150度、下方向10度、クイックシフトバウンス左右方向90度。また、ワイヤレス多灯光量比制御を搭載する。発売日は8月28日。価格は6万3,000円。