江戸東京博物館は15日より、特別展「北京故宮 書の名宝展」を開催する。同展はこれまで国外不出とされていた北京故宮博物院が所蔵する書跡名宝65点を展示するもの。"書の聖人"とされる王羲之(おうぎし)の最高傑作「蘭亭序(らんていじょ)」も日本で初めて公開されるという。9月15日まで。
王羲之は、武人でありながら文筆に優れた人物として知られ、歴史上初めて書を芸術の域に高めたとして"書聖"とあがめられている。その代表作「蘭亭序」は、彼が名士を招いて催した曲水の宴の席上記したもの。「書のお手本」とされており、現在日本の高校で使用されているすべての書道の教科書に掲載されているほどだ。後の皇帝がその書を愛するあまりに自らの陵墓に埋葬してしまったため、「蘭亭序」の真跡は残っていないが、皇帝は生前著名な工匠に複製を作らせたという。今回はその中から特に名品中の名品とされ、現存する作品中に筆跡の鮮やかさをしのぐものはないと言われる「神龍半印本」が出展されるとのこと。
このほか、蘇軾や黄庭堅など書の歴史を彩ってきた書家の代表作も展示。唐時代から清時代に至る名品の数々を通して中国の書の流れを概観できるとのことだ。観覧料は一般1,300円。
展覧会名 | 北京故宮 書の名宝展 |
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会期 | 7月15日~9月15日 毎週月曜休館(7月21日、9月15日は開館)、7月22日休館 |
会場 | 江戸東京博物館(東京都墨田区横網1丁目4-1) |
開館時間 | 9:30~17:30 (入館は閉館の30分前まで) 土曜日は19:30まで |
観覧料 | 一般1,300円、大学生・専門学校生1,040円、高校生・65歳以上650円 |