全国納豆協同組合連合会(全納連)は1日、"7月10日は納豆の日! "のPRを目的とした「納豆クイーン表彰式」を開催した。納豆クイーンには和田アキ子が選出され、オリジナル納豆レシピの発表や、自治医科大学准教授からアンチエイジング物質という「ポリアミン」についての解説がなされた。
まず最初に、このイベントのポイントを整理しよう。
- 主催団体である全国納豆協同組合連合会(全納連)は、全国の納豆製造メーカー251社が加盟する納豆業界団体。「ぜんのうれん」というとJAを思い浮かべるが、あちらは全国農業協同組合連合会(JA全農)で、全納連とは別団体。
- 7月10日は「納豆の日」。1975年に関西地方から声が上がり、定められたという。
- 2008年「納豆クイーン」は、歌手・和田アキ子に決定。
- 自治医科大学附属さいたま医療センター・准教授、早田邦康氏が「本物のアンチエイジング物質 - ポリアミン」というテーマで解説。
- 納豆料理試食会の実施。和田アキ子オリジナルの納豆料理レシピも公開。
というわけで、会場となった東京・赤坂のグランドプリンスホテル赤坂には納豆の匂いが充満(!?)していたわけ。そして注目はやはり、早田邦康准教授の納豆の効果についての話だ。納豆の"粘る"イメージを裏切るサラリとしたオヤジギャグを挟み込むプレゼンテーションに、記者を含む来場者らは皆引き寄せられていた。
早田准教授の力説をまとめると、「動脈硬化を防止する効果が期待されている成分がポリアミン。ポリアミンとは、すべての生物(微生物、植物、動物)の細胞内のアミノ酸から合成される物質で、細胞の増殖や生存に必要不可欠なもの。このポリアミンを多く含む食品を摂ることによって、血管が若返り、血流がアップ。脂肪が燃焼しやすい体質となり、太りにくい体になることが期待されています」。
そして結論が、「ポリアミンを豊富に含む食品のひとつが納豆なのです」となる。ご納得いただけただろうか。
納豆の発毛効果は……
次の注目は、"実食"コーナーだ。早田准教授の教えにすぐに倣うべく、記者たちは多彩な納豆メニューが並ぶ実食コーナーに突っ走った。「ポリアミンよ、我を若返らせよ」と言ったかどうかは定かではないが、私自身は「これで薄毛の悩みともサヨナラさ」と淡い期待を込めて箸を手にした。しかし同イベント関係者は「発毛についての研究成果や科学的根拠は確認していません」と私が食べる前に一言。
多彩なメニューを試食してみると、「納豆は揚げ物にするとGOOD!!」と感じた。「納豆の揚げパン」「うなぎと納豆のさつま揚げ」「納豆天麩羅」……。すべてウマい。サクッという食感に納豆特有のネバネバ感が後追いしてくる。酒の肴にも向いている。このように"アツアツ、サクッ"な納豆もアリだが、冷たくした野菜に塗って食べる洋テイストの「マグロと納豆のディップ」もいい。白味噌、卵黄、マヨネーズ、醤油などに納豆、叩いたマグロを練り混ぜたものである。野菜につけて食べるのももちろんおいしいのだが、「これ、ゴハンにかけて食べても旨いのでは? 」と感じたのは私だけではないはず。つまり、納豆とご飯は黄金の組み合わせなのであると改めて実感した。和食、最高。
そして和田アキ子考案メニューもお見事だ。「和田流 納豆かけごはん」と「和田流 ネギ味噌納豆栃尾焼き」のコーナーには長蛇の列が。「油揚げの内側に赤味噌を塗り、納豆を細かく刻んでから油揚げで挟みます。フライパンで油を敷かずに焼き、ネギを加えた生姜醤油で食べてもおいしいですよね」と和田アキ子。
イベントを終え、"納豆ジャックされた赤プリ"を出るころ、非常に満ち足りた気持ちになっていた私。旨いめしって最高だなぁ。納豆ってエライなぁ。納豆が日本人の健康を、長寿を、けん引してくれることを願って、納豆、万歳!!!