ホンダ(本田技研工業)は新型燃料電池車「FCXクラリティ」の日本仕様車を公開した。合わせて、日本でのリース販売を11月に開始すると発表した。リース価格は未定。FCXクラリティの販売計画台数は、日米合わせて年間数十台、3年間で200台程度を予定している。
ホンダの燃料電池車「FCXクラリティ」は先ごろ生産が開始され、米国でリース販売が始まった。今回はこれに続き、日本での仕様とリース販売がアナウンスされた。
FCXクラリティの仕様は、乗車定員4名、モーター最高出力100kW、最大トルク256Nm、モーターは交流同期電動機(永久磁石型)、燃料電池スタックはPEMFC(固体高分子膜型)を使用し、最高出力100kW、リチウムイオンバッテリーの電圧は288V、燃料は圧縮水素ガス、貯蔵方式は高圧水素タンク(350気圧)、タンク容量171L(リッター)となっている。車体サイズは4,845(全長)×1,845(全幅)×1,470(全高)mm、車体重量は1,635kg。最高速は160km/hで、航続距離は620km(10・15モード、ホンダ測定値)。
日本仕様車では、冷暖房機能を備えた温度調節機能付シートを前席に加え後席にも装備。インテリア表皮には世界初の植物由来の新素材「Hondaバイオファブリック」を採用している。電気制御を活用したコンパクトで操作しやすい変速機「シフト・バイ・ワイヤ」をホンダとしては初めて採用。また、良好な後方視界とトランクルームのプライバシーを両立させた視界制御付エクストラウインドウを装備している。
日本でのリース販売先は当面、官公庁や一部の限定された民間企業が対象となる。現在、日本には12カ所の水素ステーションがあり、燃料補給にはこれを使用。一般向けには、FCXクラリティに触れられるイベントを来年より日本全国で行なう。また、7月7日から開催される北海道洞爺湖サミットの「環境ショーケース」に提供される。