三菱電機は30日、IHジャー炊飯器の新モデル6機種を発表した。発売日は8月1日を予定。価格などはページ下部の表のとおり。
今回発表された3製品6モデルは、ミドルクラス以上で主流となりつつある、圧力IHタイプ。最大の特徴となっているのが、炭コートと全面加熱による、温度ムラの少ない炊飯だ(NJ-TEは炭コートなしモデル)。
同社のIHジャー炊飯器というと、炭素材料を削り出して作られた「本炭釜」が有名だが、「NJ-TX」「NJ -TV」が採用しているのは、その廉価版となる「炭炊釜」。金属性の内釜に炭コートを施すことで、加熱効率のアップが図られている。また、内釜の外側だけではなく、NJ-TX/TVでは本体の胴回り部分に、NJ-TXはさらに内蓋部分にも炭コートが施されている。
IHヒーターも改良が加えられた。ヒーターは、底面だけでなく、内釜を取り囲むように、「胴回りヒーター」「ふたヒーター」が装備されているが、NJ-TX/TVシリーズでは、業界で初めて、底面のIHヒーターに3重IHコイル「トリプルリング」を採用。加熱面積が広がり、より均一な加熱を実現している(NJ-TEは、従来のダブルIHコイル)。
これらの強力なパワーをコントロールするのが、「全面みてますセンサー」。内釜の温度を検知する釜底センサーの精度を従来よりも約3倍にアップすると同時に、ふた部分にも、温度帯に合わせて2種類のセンサーを搭載。炊飯量にかかわらず、最適なコントロールを実現する(NJ-TX/TV)。また、炊飯前の給水の段階で、超音波による振動により、米へ水を浸透させる「超音波給水」を全モデルに搭載。さらに、NJ-TXには、炊飯の初期段階で、内釜を縦に振動させることでかき混ぜ効果を発揮する「おいしんどう」機能も搭載されている。
保温機能にも改良が加えられた。同社の調査によると、保温機能を使用するユーザーのうち、約86%が、最長でも8時間までしか保温を行わないという結果が出ている。長時間の保温を行うためには、釜の内部の温度を上げる必要があり、これが、黄ばみや乾燥などの原因となっていた。そこで、釜の内部の温度を、おひつに移したときと同程度の約60°Cに抑えた「食べごろ保温」機能を搭載。保温時間は短くなるが、その間は、食べごろが持続する。なお、従来からの24時間保温(72°Cで保温する)も搭載されている。
商品名 | 型名 | 炊飯容量 | 価格 | 市場想定価格 |
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炭炊きシリーズ「炭炊釜」 | NJ-TX10 | 5.5合 | オープン | 6万円前後 |
NJ-TX18 | 10合 | 6万3,000円前後 | ||
NJ-TV10 | 5.5合 | 4万円前後 | ||
NJ-TV18 | 10合 | 4万3,000円前後 | ||
超音波圧力IHジャー炊飯器 | NJ-TE10 | 5.5合 | 3万円前後 | |
NJ-TE18 | 10合 | 3万3,000円前後 |