米Microsoftは6月30日 (現地時間)、Office関連のプロトコル・ドキュメントのバージョン1.0のリリース、ファイル形式に関する技術情報の追加公開などを発表した。同社は今年2月に、主要製品のオープンネスを高めて相互運用性を向上させる新戦略を表明。40,000ページを超える技術ドキュメントを提供し、バージョン1.0公開に向けて開発者コミュニティからのフィードバックを収集していた。
バージョン1.0として今回リリースされたドキュメントは、Microsoft Office 2007、Microsoft Office SharePoint Server 2007、Microsoft Exchange Server 2007のプロトコル情報で、MSDNより入手できる。また、これらのプロトコルを利用している製品について、Microsoftが保有する特許およびライセンスに関する情報も公開している。このほかデータポータビリティを推進する目的で、 Office Word/ Excel/ PowerPointのバイナリファイル形式 (.doc、.xls、.xlsb、.ppt)に関する5,000ページ近い技術ドキュメントを新たにリリースした。今年初めに提供開始されたドキュメント同様、これらはMicrosoftのOpen Specification Promise (OSP)に従ってロイヤルティフリーで利用できる。
オープン戦略を推し進める上でMicrosoftは、Document Interoperability Initiativeを通じてITコミュニティとのオープンな取り組みに努めている。これまで韓国のソウルや中国の北京、ドイツのミュンヘンなどでコミュニティイベントやフォーラムを開いてきた。その成果として、北京航空航天大学とのExcel・PowerPoint用のUniform Office Format (UOF)トランスレータの共同開発、Open XMLをHTMLとして読み込むためのトランスレータ、Open XML用のPowerShallコマンド開発などのプロジェクトが誕生した。